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スズキが「“アドオン地獄”でシステムが複雑化」「運用も属人化」を解消へ その方法は?設計業務を支えるオンプレミスシステムに限界が

設計業務の拡大に合わせてシステムを改修した結果、運用もシステムも複雑化――。こうした課題に直面したスズキが、解決に向けて動き出した。何をしようとしているのか。

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 小型車や軽自動車で知られる自動車・二輪車メーカーのスズキは、グローバル市場で事業を展開し、多様な車種を開発している。その設計業務では、日本と海外子会社の設計部門が連携・分業してきた。

 自動車の設計業務は、製品競争力や市場投入のスピードを左右する。デザイナーが生み出した車両のデザインを、実現可能な設計へといかに短期間で落とし込むかが、自動車メーカーにとって重要だ。一方で発売前の車両のデザインに関する情報は機密性が高く、関係者が必要な情報を適切な範囲で扱えるように管理することが欠かせない。

 設計業務では、複数の工程でそれぞれの担当者が必要な成果物を提出し、次の工程に進めるための承認を得る必要がある。各工程の内部にも複数の承認やサブ工程が存在するなど、業務を進めるためのワークフローは多層的で複雑になっている。

“アドオン地獄”や属人化から脱却へ スズキの取り組みとは?

 スズキでは、こうした設計業務を支える従来のオンプレミスシステムが、業務要件の拡大に伴う度重なるアドオン開発によって複雑化し、処理レスポンスの低下や運用負荷の増大を招いていた。運用の属人化や特定の担当者・ベンダーへの依存も進み、保守や改善が難しくなっていたという。こうした状況を改善するために、同社は何を変えようとしているのか。

 取り組んでいるのは、設計業務のプロセスそのものを見直し、そのプロセスを支えるシステムを構築することだ。特定の担当者やベンダーへの依存を避け、現業部門が自らシステムを改善できるように、ノーコードでシステムを構築できるドリーム・アーツのクラウドサービス「SmartDB」の導入を決めた。

 SmartDBを選定した理由としてスズキは、複雑なワークフローをアドオン機能に頼らずに標準機能で構築できることを挙げる。ノーコード開発によって現業部門が主体となってワークフローを改善できることも評価。部門・役割に応じて細かな権限を設定できることや、多言語で利用できることも選定を後押しした。

 スズキは設計業務の初期に当たる、デザインを設計に落とし込む段階を対象に、2026年6月からSmartDBを使って2つのシステムを段階的に構築している。

 1つ目の「意匠情報管理システム」は、車両のデザインに関する情報を、アクセス権限や公開範囲を制御しながら関係者間で共有する掲示板型のシステムだ。2つ目は「機種開発業務依頼管理システム」で、日本と海外子会社による設計業務の分業を前提に、複数工程にまたがる業務の依頼状況や進行状況を一元的に可視化する。

 意匠情報管理システムの構築によって、スズキはデザインに関する情報の共有から承認まで一元管理し、運用の効率化とセキュリティ統制の強化を図る。機種開発業務依頼管理システムでは、日本と海外子会社の設計部門が連携する業務の現状を可視化することで、業務を迅速かつ円滑に進められるようにする。

 スズキは今後、海外子会社と連携しながら2つのシステムの構築を進めて、日本と海外子会社をまたぐ設計業務の効率化・迅速化を目指す。現場主体での業務改善を進めやすくするために、SmartDBの知識や活用スキルを認定する制度「SmartDB Certified Specialist」(SCS)の活用も視野に入れ、人材育成と内製力の強化にも取り組む。ドリーム・アーツが2026年7月28日に本事例を発表した。

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