Exadataがいよいよ国内でも始動!
オラクルの新しい動き
2009/2/20
オンラインでライブ、新しい研修形態
オラクルのもう1つの話題は、インターネット経由の研修サービス「Oracle Live Virtual Class(Oracle LVC)」の提供です。Oracle LVCはオンライン会議システムを用いているので、講習会場に足を運ぶ必要がないのとライブで聴講するのが特徴です。もちろん実機演習も可能です(参考:「オンラインで11g学ぶ、オラクルがWeb研修サービス発表」)。
ライブゆえのメリットはリアルタイム性や双方向性です。受講者は受動的にテレビを見るように講義を眺めるのではなく、講師と一定のやりとりをすることができます。
例えば、受講生は画面から「挙手」ボタンを押して講師に質問したり、講師からの質問に「Yes/No」ボタンで回答したりできます。
面白いのが「表情」ボタンです。絵文字のような表情アイコンを選ぶことで、「分からない」といった表情をそのまま講師に伝えることができます。
一般的なオンライン研修では講師が生徒全員の顔を見ることはできませんが、この表情アイコンが講師と受講者の間の微妙なコミュニケーションに役立つといいですね。
オンラインなので地理的な制約からは解放され、ライブで対話的に進められるのがOracle LVCの特徴です。
ライブゆえに、時間的な制約がありますが、一概にデメリットとはいい切れません。日本オラクル 執行役員 オラクルユニバーシティ本部長 岩田健一氏は「ライブだと受講生の真剣さが違います」と指摘しています。ライブだからこそ「この時を逃してはならない」と緊張感や集中力が高まり、学習の効果が高まる面もあるのだとか。
このOracle LVCは2月4日から申し込み開始、4月28日から提供開始となります。専用のWebサイトからは無料体験版となる無償ミニセッションが申し込めます。無償ミニセッションは4月22〜24日、「Oracle Open World Tokyo 2009」会期中に開催します。提供当初のラインアップは50講座ほどですが、将来的にはさらに拡充していく予定だそうです。
研修と関連して、オラクルユニバーシティでは環境への取り組みを強化しています。例えばeKit、研修教材の電子ファイル(PDF)版です。これまで集合研修では教材を紙媒体で配布していたものを順次電子ファイルに移行します。eKitだとカラフルでポータブル、検索性も向上します。さらに研修7日前からダウンロード可能となるので、予習もできるようになります。
余談ですが、前回紹介したオラクル人間チェックの全体集計結果が公開されています。
選択その12「scottといえば?」という問いに対して、ほとんどの回答者が「scott/」といえば「tiger」といい当てているところが「オラクル通」ですね。念のため、オラクル人間以外の方に説明しておくと、scott/tigerはオラクルの伝統的なデモ環境におけるユーザー名とパスワードです注。
HiRDB V8.5はSOAシステム向け型サポートを追加
日立製作所は2009年1月にHiRDB V8.5をリリースしました。V8のコンセプト「SOAの柔軟性を活かす情報統合と、それを支えるデータベース」を強化したのが最新リビジョンです。
今回のリリースでは、UTF-16の文字列型サポート、暗号化列追加機能が加わっています。
さらに、アクセス順序に関係なくバイナリ型およびXML型データをグローバルバッファから優先的に追い出し対象とし、これらのデータによるバッファヒット率の低下を防止することが可能となります。
XMLDBではサイバーテックが独走中!
サイバーテックの発表では、富士キメラ総研の調査にて、2年連続でXMLデータベースパッケージの国内市場シェア1位を獲得したとのこと注。
この調査資料によると、サイバーテックはXMLデータベースのシェア1位と2位の製品を抱えているため、XMLデータベースの領域では首位を独走中ということになりますね。
近年では電子商取引やXML形式のオフィス文書が普及することでXMLデータは増加しており、XMLデータベース市場も拡大すると見込まれています。先の調査資料によると、2009年度のXMLデータベースパッケージ国内市場は前年比138.9%の成長が予測されているほどです。
◆◆◆
ではまた来月、お会いしましょう。
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Index | |
オラクルを取り巻く新しい動き | |
Page 1 ・Oracle Exadataでオラクルは鬼に金棒? ・オラクル発のテストスイート |
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Page 2 ・オンラインでライブ、新しい研修形態 ・HiRDB V8.5はSOAシステム向け型サポートを追加 ・XMLDBではサイバーテックが独走中! |
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