あちらもこちらも「R2」に本気
2009/9/28
クラウドを支えるオラクルのデータベース製品
オラクルは8月25日、Oracle Database Summit 2009を開催しました。同社がデータベースに主眼を置いたイベントは2年ぶりになるそうです。
基調講演の締めくくりに、同社 常務執行役員 システム事業統括本部長の三澤智光氏は「近々、Oracle Database 11g R2を発表する」と告げました。すると早速9月1日にはアメリカのオラクルがOracle Database 11g R2をリリース。この時点で発表時期は「近々」としていましたが、9月14日に日本でもリリースの発表がありました。
11g R2ですが、可用性の向上と管理コストの削減などを中心に機能改善されたものになるようです。詳しくは10月にサンフランシスコで行われるOracle OpenWorld 2009にて明らかになるはずです。楽しみですね。
日本オラクル 常務執行役員 システム事業統括本部長 三澤智光氏 |
話を基調講演に戻しましょう。三澤氏は「クラウドとは次世代型のデータセンターテクノロジで成り立っている」と述べ、オラクルのデータベースがクラウドという時代の要請にいかにマッチしているかを主張しました。
そしてクラウドというと、大別してパブリッククラウド使う場合とプライベートクラウドを使う場合の2通りがありますが「両方実現できるのはオラクルだけ」と三澤氏。
パブリッククラウドなら代表格にはAmazon EC2がありますが、このメニューにもOracle Databaseが並んでいます。メニューから選べばおよそ10分で利用できてしまうほどお手軽です。そしてAmazon EC2で稼働しているOracle DatabaseでもブラウザのOracle Enterprise Managerから管理できます。
一方プライベートクラウドを構築するなら、Oracle VMやOracle RACで仮想化とグリッドを組み合わせてクラウドを形作ることができます。中でも三澤氏は「マルチサービス、マルチテナントができるのはオラクルだけ」と強調していました。
最後に三澤氏は「データベースからデータベースインフラストラクチャへ」と展望を語りました。オラクルのデータベースは単にSQLを処理するエンジンではなく、データベースを核として周辺にオラクル技術のグリッド化、セキュリティ、高可用アーキテクチャ、OLTP、DWH、システム管理、ストレージコスト削減などと組み合わせ、インフラとなっていくという構図です。これは現在のオラクルの企業像そのものかもしれませんね。
Oracle Database Summit 2009レポート記事
オラクルなら使うクラウド、作るクラウドどちらもOK
http://www.atmarkit.co.jp/news/200908/25/oracle.html
ではまた来月、お会いしましょう。 過去記事もどうぞ!
2/2 |
Index | |
あちらもこちらも「R2」に本気 | |
Page 1 BIやDWHが期待のSQL Server 2008 R2 |
|
Page 2 クラウドを支えるオラクルのデータベース製品 |
- Oracleライセンス「SE2」検証 CPUスレッド数制限はどんな仕組みで制御されるのか (2017/7/26)
データベース管理システムの運用でトラブルが発生したらどうするか。DBサポートスペシャリストが現場目線の解決Tipsをお届けします。今回は、Oracle SE2の「CPUスレッド数制限」がどんな仕組みで行われるのかを検証します - ドメイン参加後、SQL Serverが起動しなくなった (2017/7/24)
本連載では、「SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は、「ドメイン参加後にSQL Serverが起動しなくなった場合の対処方法」を解説します - さらに高度なSQL実行計画の取得」のために理解しておくべきこと (2017/7/21)
日本オラクルのデータベーススペシャリストが「DBAがすぐ実践できる即効テクニック」を紹介する本連載。今回は「より高度なSQL実行計画を取得するために、理解しておいてほしいこと」を解説します - データベースセキュリティが「各種ガイドライン」に記載され始めている事実 (2017/7/20)
本連載では、「データベースセキュリティに必要な対策」を学び、DBMSでの「具体的な実装方法」や「Tips」などを紹介していきます。今回は、「各種ガイドラインが示すコンプライアンス要件に、データベースのセキュリティはどのように記載されているのか」を解説します
|
|