データベーススペシャリスト試験攻略のツボ(1)

「データモデル」に関する問題


西沢直木
2008/4/16

 本連載では、テクニカルエンジニア(データベース)試験に対応できる知識を確認していきます。多岐にわたる知識が問われる試験ですので、受験する方はもちろん、日常業務ではあまり使うことのない技術知識の確認にも役立ててください。
目次
今回の出題範囲
20年-午前問題-問21/ 20年-午前問題-問34/ 19年-午前問題-問21








問1-1 概念データモデルとは何か

 概念データモデルの説明として、最も適切なものはどれか。

 
階層モデル、ネットワークモデル、関係モデルがある。

 
業務プロセスを抽象化して表現したものである。

 
集中型DBMSを導入するか、分散型DBMSを導入するかによって内容が変わる。

 
対象世界の情報構造を抽象化して表現したものである。

(20年-午前問題-問21)

解答

解説

 概念データモデルは、実社会のデータを抽象化して表現したものです。データベースを集中型にするか分散型にするかなど、格納方法についての物理的な要件は含まれません。従って、「エ」が正解です。

 ほかの選択肢は次の点が間違っています。

アは、論理データモデルの説明です。
イは、抽象化するのは業務プロセスではなくデータです。
ウは、物理データモデルの説明です。

 概念データモデルでは、どのようなデータが、どのような関係にあるかを構造図で表現します。

  例えば、「商品」と「売り上げ」というデータ(エンティティ)と、その関係(リレーションシップ)をER図で表現したERモデルがその典型的な例です。情報処理技術者試験ではER図やUMLを見て概念データモデルを解釈したり作成する問題(午後)が出題されています。

 午前問題で出題されるデータモデルの問題はこの問題のように、特別に難しいわけではありません。問い方も似ており、引っ掛け問題でもないので、確実に得点源にできるようにしましょう。

【関連リンク】
>>>概念データモデル、論理データモデル
データベースエンジニアへの道(1)真のデータベースエンジニアを目指そう! - @IT


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 Index
データベーススペシャリスト試験攻略のツボ(1)
「データモデル」に関する問題
→ Page 1
・問1-1 概念データモデルとは何か
  Page 2
・問1-2 適切な多重度を見極める
  コラム:新試験制度のポイントガイダンス
  Page 3
・問1-3 ANSI/SPARC 3層スキーマ



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