株式会社 クボタ |
次世代の社内情報システム基盤として.NETテクノロジをいち早く採用デジタルアドバンテージ |
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全社で1万3000人以上の従業員からなるクボタは、平成10年、それまでは大型コンピュータで管理していた人事情報管理、給与計算処理のうち、給与計算処理を除く部分を、大型コンピュータからPCサーバ・ベースのシステムへとダウンサイジングし、年間約1億円に上る管理・運用コストを削減することに成功した。このシステムは、クライアント・サイドにVisual Basic(以下VB)を、サーバ・サイドにPCサーバ(Microsoft SQL Server)を使用するクライアント/サーバ・システム(以下C/Sシステム)である。このシステムを利用するには、専用のVBクライアント・プログラムをインストールした専用のPCが必要になる。多くのC/S型システムと同じ欠点として、クライアントPCやプログラムの保守/サポート、プログラム修正時の入れ替え作業など、常時メンテナンス業務が発生していた。
またこの人事システムは、本社と各事業所の人事、勤労部門担当者が使うことを前提に、社内の通常のネットワークとは独立したドメイン・ネットワーク上で運営されるクローズド・システムであった。これはセキュリティを確保するための措置だったが、人事部門の作業量を低減し、間接コストを圧縮するという時流に沿うためには、すべてを人事部門で集中的に処理するのではなく、可能なかぎりラインに近い各事業本部・事業部の人事担当者や、内容によっては従業員本人、またはその直属の上司などに直接入力作業を担ってもらう必要があった。このことは同時に、人事データを開示することにより、事業部や部門における人事管理機能の強化を図るという狙いもあった。
さらに、激しく変化する経済情勢に柔軟に対応できる社内体制を敷くためには、組織運営を機能的かつ効率的に行えるようにする、開かれた人事システムが必要だった。来年度には、人事部門を別会社化してアウトソーシングし、将来的には、本社だけでなく、人事体系や給与算出基準の異なる関連子会社にも適用できる人事システムが視野にある。これを可能にするためには、人事システムのコンポーネント化と、それらの連携によるシステム構築が不可避だった。そしてこのための基盤としてクボタは、次世代インターネットの標準技術として注目されるXMLやSOAPを土台とするMicrosoft .NETを採用することを決定した。
今回は、まだベータ段階にあるMicrosoft .NETテクノロジを社内システム基盤として採用するに至った背景やその目的、将来展望などに注目していこう。
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