Visual Studio.NETファースト・インプレッション
1.Visual Studio.NETの概要槙邑 恭介 2000/11/15 |
VS.NET Tech Preview版の動作環境
今回試用したVS.NETは英語版であり、動作させるためには次のように、英語版のWindows 2000 Server環境が必要となっている。
OS | 英語版Windows 2000 Server |
CPU | Pentium II 300MHz以上(Pentium III 600MHz以上を推奨) |
メモリ | 96Mbytes以上(128Mbytes以上を推奨) |
ディスク容量 | 約3Gbytes(Windowsシステムを含む) |
Visual Studio.NET PDC Tech Preview版の動作環境 |
CPUとしてPentium III 600MHz以上が要求されるのはなんとか納得できる範囲内であろうが(まだ開発途中のバージョンなので、速度に関しては特に最適化されていないであろうし、最近の処理系は機能が増えて“重く”なっているから)、最低128Mbytesのメモリでも動作するというのは、やや少なすぎるような印象を受ける。VS.NETをインストールすると、無条件にSQL Serverもインストールされるし(これはソースコードのバージョン管理のために使われているようである)、Webアプリケーションをデバッグする際には、さらにIIS 5.0とともにASP+(次バージョンのActive Server Pages)のエンジンなども同時に実行することになるので、メモリはもっと多くして、192Mbytes以上は用意したいところだ。
Visual Studio 7.0のインストール画面 |
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インストールする内容がツリー表示される。Enterprise Editionで選択できるツールは「Visual Basic」と「Visual C++」の2種類である。 | ||||||||||||
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このTech Preview版のVS.NETでは、OSとしてWindows 2000 Serverが要求されている。SQL Serverを動作させなければならないし、テストするプラットフォームを(当初は)限定するためにこのようになっているのであろうが、最終的には他の環境でも動作するであろう。実際、その後公開されたVisual Studio .NET Beta1では、Windows 2000 ProfessionalやWindows NT 4.0、Windows 9x/Me上でも動作するようになっている。ただしWebアプリケーションやいくつかサーバ・サイドのコンポーネントの開発には、Windows NT 4.0かWindows 2000が必要となっている。
なお「ASP+」という呼び方は、Beta1では「ASP.NET」に変更されているが、ここではTech Preview版に合わせてASP+としているので、注意していただきたい。
Visual Studio.NET
VS.NETは、Visual C++、Visual Basic、Visual FoxPro(FoxProは日本では未発売のデータベース製品)の3つがパッケージングされた統合開発環境である。Visual InterDevが含まれていないのは、VS.NETではASP+を用いたWebアプリケーションの作成がどのプログラミング言語からでも行えるため、あえて製品として独立したもの用意する必要がなくなったためである。このように、VS.NETは、従来と同様のWin32アプリケーション開発環境から、.NETによる分散アプリケーション環境までのすべてのアプリケーション開発をサポートする開発環境となっている。.NET構想を実現する開発ツールとして注目されているVS.NETだが、それと同時にローカルマシン上で動作するWindowsアプリケーションを作成する開発ツールのバージョンアップにもなっている。この点を考慮すると、分散環境とは無縁のWindowsプログラマにとっても、そのバージョンアップの内容は気になるところである。特にVisual Basicについては言語仕様の変更などもあって、既存のコードの互換性なども心配だろう。
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