連載:VB 6ユーザーのための
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■フォームをデザインする
では、ツールボックスからラベル(Label)とボタン(Button)を選んで、フォーム上に配置してみよう。操作は従来と同様のお絵描き感覚。マウスのドラッグで位置やサイズの変更ができる。
図7のようにフォームのサイズを変えて、コントロールの位置もそろえてみると、なんと素晴らしい! たいていの人がここで感動するはずだ。コントロールの相互の位置関係がガイドとして表示され、ぴったりと位置合わせができるのだ。しかも、コントロールそのものの位置だけでなく、表示されているテキストのベースラインをそろえることもできる。
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図7 配置したコントロールの位置合わせ |
ラベルとボタンを配置し、位置をそろえる。このようにテキストのベースラインに合わせてコントロールの位置をそろえることもできる。 |
違うところは無視していい、といったが、さすがにこんなに便利な機能を無視する手はないだろう。ほんの数歩踏み出したところで巨大なクヌギの木を見つけて特大サイズのクワガタを捕まえたようなウレシイ感動である。サイズや位置の調整はツールバーのボタンからでもできるが、微調整にはこの機能を活用するといい。
■プロパティを設定する
フォームやコントロールのプロパティは右下の[プロパティ]ウィンドウを使えばよい。細々とした手順を追いかけても退屈なだけだろうから、ここでは設定内容と留意点のみを示しておこう。設定内容は表1のとおり。
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表1 設定するプロパティとその値の一覧 | ||||||||||||||||||
IDE右下に表示される[プロパティ]ウィンドウを使って設定する。 |
留意点は2つある。1つ目。ラベルのAutoSizeプロパティはTrueが既定値なので、テキストのサイズに合わせてコントロールのサイズが変わるということ。初期設定としてラベルに文字を表示したくない場合は、コントロールが小さく表示されてしまうため、マウスで扱いにくくなることに注意してほしい(さらに、ほかのコントロールが選択されるとまったく見えなくなる)。
もう1つは、これまでのCaptionプロパティの代わりにTextプロパティが使われるようになったこと。さすがにこの違いも無視できない。が、理解の範囲を超えるほどの違いでもないだろう。図8はひととおり設定が終わった画面だ。
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図8 プロパティ設定後の画面 |
フォーム、ラベル、ボタンにコントロール名を付け、それぞれに表示される文字列を設定した。 |
■イベント・ハンドラを書く
ボタンをクリックしたときや、リスト・ボックスの選択項目が変わったときに自動的に実行される手続きのことをイベント・プロシージャとかイベント・ハンドラと呼ぶ(なんてことはご存じですよね)。
このプログラムでは、[日付]ボタンをクリックしたときに、ラベルの表示を変えたいので、[デザイナ]ウィンドウで[日付]ボタンをダブルクリックしよう。図9のように[コード]ウィンドウが表示され、ボタンのClickイベント・ハンドラが表示される。
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図9 ボタンのClickイベント・ハンドラ |
配置したボタンをダブルクリックすると、ボタンのClickイベント・ハンドラが[コード]ウィンドウで表示される。 |
コードは以前とずいぶん違うように見えるが、ここでも「違うところは無視する」という基本姿勢で突き進もう。「Sub」で始まってプロシージャ名(btnDate_Click)があって、パラメータ(引数)がごちゃごちゃとあるけれど、最後は「End Sub」で終わる。イベント・ハンドラに書くべきことは「何をしたいか」ということだけなので、それを書く。イベント・ハンドラの内容は以下のようなコードになるはずだ。
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コードの記述時に便利なのがIntelliSence(インテリセンス)。ラベルを示す「lblDate」の次に“.”を入力した時点で、利用できるプロパティやメソッドの一覧が表示される(図10)。
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図10 IntelliSenceによるプロパティやメソッドの一覧 |
IntelliSenceをうまく使えばコードの記述が省力化できる。 |
なお、コントロール名などが一部しか分からないときには、[Ctrl]+[スペース]キーで入力を補完できるという機能もある。例えば上の例なら、コントロール名の最初の「lbl」だけを入力して[Ctrl]+[スペース]を押すと「lblDate」と自動的に入力される。この機能を利用すれば、入力の手間が省けるだけでなく、スペル・ミスも未然に防ぐことができる。
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「これならマスターできるVB 2005超入門」 |
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