株式会社東芝 iバリュークリエーション社

「駅前探険倶楽部」新サービスの展開をJRunの導入で推進


3.システム構成   1.事例概要
極力特殊な構成や処理系依存の部分をなくし、標準的な技術を採用することに配慮して実装   2.導入背景と経緯
3.システム構成
4.今後の展開

 JRunを選択した理由としては、動作が軽く、安定して動作する、という点に加え、価格的にも比較的低コストで利用できる点も評価されたそうだ。i-駅探では有料サービスとして提供されることもあり、サービス停止が許されないことから、安定性は重要な条件となったという。

株式会社東芝 iバリュークリエーション社 WebTopサービス事業部 Webサービス担当 主務 小山徳章氏
乗り換え案内のシステムはASPサービスとして他社にも提供されていると語る

 i-駅探では、夜11時過ぎにアクセスのピークがあり、かなり混雑するという。これは、外出先から「終電案内」を利用するためではないかということだが、この集中アクセスに耐えられることがまず求められる。さらに、Servletエンジン自体の処理も軽くなければプラットフォームとなるハードウェアの処理能力もより高いものが必要となるので、極力軽く動作するServletエンジンが望ましい。その点、JRunはちょうどよい選択肢となったそうだ。さらに付け加えると、JDKのバージョンアップへの追従が迅速だという点や、日本語マニュアルが提供されていた点もポイントになったという。

 また、ごく標準的な実装が行われている点も有利に働いたようだ。駅前探検倶楽部では、バックエンドのデータベースとしてSolaris 8上のOracle 8iを用意し、全サービスで共用している。このデータベースは安定性と信頼性が求められるため、特定のサービスのために設定変更やモジュールの追加などを行うのは極力避けたい、という要求がある。そこで、データベースアクセスに利用されるJDBCドライバも、データベースに専用ミドルウェアを追加する形式のものではなく、汎用性の高いものを利用している。UNIX系OSで動作し、日本語が通るJDBCドライバとなると選択肢も限られていたとのことだが、JRunではこうした環境と無理なく統合できたことも重要だということだ。

JRun周辺のシステム構成。どのマシンでMyEkitanを動作させているかは明らかにされていないが、負荷に応じて構成の変更がしやすい工夫が施されているという


 なお、全サービスがJavaに移行しているわけではなく、従来のCGIが残っているものもある。例えば、「JR運行情報」サービスではJR東日本の運行情報として事故・遅延情報を提供しているが、これはPerlとCを組み合わせたCGIアプリケーションを使ってバッチ的にHTMLファイルを生成する、という実装になっているという。こうした処理ではJavaを利用する必要はないとのことだ。要は、適材適所で利用する、という使い分けが行われているということになる。現在の駅前探検倶楽部のサービスでは、特にスレッド化が求められる処理がJava化されているという。

3/4 4.今後の展開

 INDEX

  1.事例概要
全国をカバーする電車/駅情報から話題のスポット情報まで、“おでかけ情報”を網羅するWebベースのサービス
 
  2.導入背景と経緯
CGIでの実装に限界、Servletの利用によってプロセスの起動を減らし、パフォーマンスを向上
  3.システム概要
極力特殊な構成や処理系依存の部分をなくし、標準的な技術を採用することに配慮して実装
  4.今後の展開
地図情報と組み合わせたサービス提供を推進



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