■2分 - モデルの表現法を統一したのがUML
数年前のことになりますが、オブジェクト指向の世界には多数の表記法が存在していました。OMT法やBooch法といったオブジェクト指向を使ったシステム開発のための方法論について聞かれたことがある方もいらっしゃるかと思います。当時はそうした方法論が乱立し、それぞれで独自の表記法を作っていたため、数え切れないほどの表記法があったのです。
そのような状況だと、同じ「クラスの構造を表すモデル」といっても、それを描くための表記法が何通りもあり、方法論が変わるたびに描きたいことは同じなのに、表記法を覚え直さなければなりませんでした。また、異なるエンジニアの間で情報交換をしようと思ったら、表記法が違っていたためモデルが理解できず、情報交換がうまくできなかったという問題もあったりしました。
そんなところに登場したのがUMLです。UMLは乱立する表記法を統一するために作られました。Unified(統一)という言葉の由来はそこからきています。UMLはオブジェクト指向によるシステム開発で用いられるさまざまなモデルの表記法を標準化していきました。そうして、UMLは1997年にOMG(Object Management Group:オブジェクト指向技術の標準化団体)の標準となり、その後、オブジェクト指向業界での表記法のデファクトスタンダードとして使われています。
「3分 - UMLは分析や設計の精度を上げる」 |
Index | |
5分で絶対に分かるUML | |
1分 - モデルとはオブジェクトの表現手段 | |
2分 - モデルの表記法を統一したのがUML | |
3分 - UMLは分析や設計の精度を上げる | |
4分 - UMLのダイアグラム | |
5分 - UMLは必須知識 |
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