[プロダクトレビュー]
完成度を高め商用ツールの機能にさらに迫る
Eclipse 2.1
Eclipse Platformサブプロジェクトの 新機能/改善点 |
起動時間の改善 |
Eclipseは、独自のネイティブコンポーネントSWT(Standard Widget Toolkit)を利用しているため、Swingコンポーネントで作成されたGUIを使っているIDEと比べ非常に軽快に動作します。
しかしEclipse 2.0.2では、「eclipse Performance」で議論されているように、起動にとても時間がかかるという問題点がありました。
通常のJava開発を行っている人には、「1日に1度起動してしまえばずっと使い続けるので問題ない」レベルかもしれません。しかしPlug-in開発を行っている人には、この起動時間の遅さは非常に大きい問題です。
この問題については、Eclipse 2.1GM5(RC0)での測定値になりますが、Eclipse 2.0.2よりも多少改善されているようです(2.1 M5 Perfoemance)。
まだまだ遅いという印象を受けますが、こうした取り組みが実施され、かつ公開されているのもEclipseの良い点といえるのではないでしょうか。今後のさらなる改善に期待しましょう。
キーバインディングのカスタマイズ |
Eclipse 2.0.2でもキーバインディングを「標準」と「Emacs互換」とで選択することがきましたが、柔軟にカスタマイズできるというレベルのものではありませんでした。Eclipse 2.1ではさまざまなワークベンチアクションに対してキーバインディングのカスタマイズができるようになりました。
また、コマンドをキーに割り当てることが可能です。Emacsユーザー用にすでに定義されたコンフィグセットも用意されています。
キーバインディングのカスタマイズは、「ウィンドウ」→「設定」→「ワークベンチ」→「Keys」で表示されるダイアログで設定できる(クリックすると拡大します) |
アップデートマネージャの改善 |
Eclipse 2.0.2を使うとき、プロキシサーバを設定する必要がある環境では、NetAccess Plug-in(http://www.improve-technologies.com/alpha/ressources/usingTheUpdateManager.html)などを使用しなければアップデートマネージャが使用できませんでした。Eclipse 2.1では標準機能としてプロキシサーバや認証などに対応しました。
「ウィンドウ」→「設定」→「インストール/更新」で表示されるダイアログで設定を行う(クリックすると拡大します) |
Linux上での2バイト文字のサポート |
Eclipse 2.0.2のLinux(UNIX)版では、日本語の入力が正しくできませんでしたが、Eclipse 2.1では日本語の入力が正しくできるようになりました。
ワークベンチエディタのヒストリ機能 |
ワークベンチ内のエディタは、一度に数多く開くことが多いため、目的のエディタにたどりつくのが大変です。
Eclipse 2.1では「Alt + ←」、「Alt + →」キーを押すことによりワークベンチエディタをWebブラウザのように「戻る/進む」ことができます。
またツールバー上の「←」「→」ボタンの右横にある「▼」をクリックすると、エディタのヒストリが表示され、いくつか前のページに即座に移動することもできます。
Antサポートの改善 |
Antのエラー出力から、関連するソースコードに移動することができるようになりました。Ant Viewではさまざまな機能改善が図られています。また、新たに追加されたAntエディタではbuild.xmlの内容が色分けして表示され、Antタグのアシスト機能も付いています。
Antエディタではbuild.xmlの内容が色分けされ編集しやすくなった(クリックすると拡大します) |
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