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Leica M6 Titan+Ricoh GR28mmF2.8
Leica M6は、1984年からTTL化(1999年)まで販売されてきたロングラン・モデル。M6 Titanは、そのM6のチタン・コーティング・モデルである(ボディがチタン製なわけではない)。チタン・コーティングにより、キズがつきにくいのが特徴。GR28は、11月の編集後記で取り上げたGR1のレンズをLマウント化したもの。M6には、LMマウント・アダプタで装着できる。 |
e-Japan構想の行く末
首相官邸がかねてから検討してきた「e-Japan重点計画」を3月29日にまとめた。
- 5年以内に少なくとも3000万世帯が高速インターネット網に、また1000万世帯が超高速インターネット網に常時接続可能な環境を整備する
- すべての国民がインターネットを使いこなせ(2005年のインターネット個人普及が60%(予測値)を大幅に超え)、多様な情報・知識を世界的規模で入手・共有・発信できるようにする
というのが基本的な方針だ。夢のような構想であり、これが実現すれば日本も変わるかもしれない。
ただ、この構想では、ラスト・ワンマイルやバックボーンについては検討されても、コンテンツに対する具体的な方策は述べられていない。コンテンツ制作側に属している者としては、非常に気になる点だ。コンテンツについては、「2005年度までにデジタル・コンテンツ市場の規模を2倍に拡大」ということと、2005年の姿として「世界的な人気を博すコンテンツが日本で制作され、全世界的にインターネットで配信」とあるのみ(著作権保護などは検討材料となっているが)。市場の拡大や、コンテンツの提供は、まるで自然発生的に起こるとでも思っているかのようだ。残念ながら、相変わらずハードウェア(ネットワーク)ありきである。
確かに上述のような環境が整えば、既存のテレビやラジオ、雑誌などのコンテンツがインターネット上で2次利用され、世界に向けて発信されるかもしれない。その中から世界的に人気を博すコンテンツも出てくるだろう。すでに世界的に評価の高いアニメーションは最有力候補だろう。しかし、こうした2次利用のコンテンツが、「e-Japan」の目的とするところなのだろうか。そうだとするならば、既存のテレビやラジオ、雑誌の媒体がインターネットに代わっただけであり、あまりにも情けない。全世界にメッセージを発信する以上、インターネットならではのオリジナル・コンテンツが必要なのは言うまでもないだろう。
ぜひとも、コンテンツ制作側からの意見を取り入れ、ブロードバンド化を図っていただきたい。そうしないと、コンテンツがないため結局無用の長物となったり、コンテンツの配信システムが遅いため高速な回線が活かされなかったりするだろう。PC Insiderでも来るべきブロードバンド時代に向けて、「PCメンテナンス&リペア・ガイド」をストリーミング・ビデオで展開できれば面白いに違いない、といった夢だけはふくらむのだが、現実的にはいくつも問題があって実現はかなり先になりそうだ。
(PC Insiderガイド 小林章彦)
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