PC Insider 編集後記 2002年3月
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CONTAX G2+Biogon 28mm F2.8
CONTAXのAF機能を装備したレンジファインダ・カメラ。CONTAX G1の上位機種として、1996年から販売されている。Gシリーズ対応のレンズは、Hologon 16mm、Biogon 21mm/28mm、Planer 35mm/45mm、Soner 90mmのG1でも利用可能な6本に加え、G2専用のVario-Sonnar 35mm〜70mmのズームレンズ1本の合計7本。28mm〜90mmまでのレンズは、実像式ズームファインダーによってレンズの焦点距離とファインダーが対応する。Hologon 16mmとBiogon 21mmは外付型ファインダーを利用することになる。Hologon 16mmの広角の世界は特筆すべきものがある。

過去記事の扱い

 数年前までは、各ベンダから郵送されてくるニュースリリースなどを数カ月保存し、必要に応じて参照するといったことを行っていた。そのほとんどが、参照されることなくゴミとなるものの、原稿執筆において必要となる数少ないニュースリリースを予想して保存しておくことが難しいため、すべてを保存しておくしかなかったからだ。ここ3年ほどは、各社ともホームページでニュースリリースを公開するようになったので、わざわざ紙で保存しておくことはなくなった。最近では、ホームページ上でニュースリリースを先に読んでいることが多くなり、郵送されてきたニュースリリースは開封もせずにゴミ箱に直行ということもしばしば。こういう状況を察してか、経費削減のためか、多くのベンダがニュースリリースの郵送を止め、電子メールで送るようになってきてもいる。記事を書く場合でも、各ベンダのホームページを参照すればいいので、紙のニュースリリースを捨ててから、「しまった!」ということもなくなった。

 ところがこの業界、倒産や合併は日常茶飯事だし、ホームページのデザイン変更に伴って過去のニュースリリースや製品情報が整理されてしまうことも多い。そうなると、今度は情報の入手がとたんに困難になってしまう(紙で情報をもらっていても、捨ててしまえば同じなのだが)。また、製品情報ページなどの場合、いつの間にか同じシリーズの新製品に変更されていてリンクした記事との整合性が取れなくなったり、「過去の製品」といったページに移動してリンク切れが発生したりということが起きることもある。

大きな写真へ
京都 南禅寺の庭
Hologon 16mm/F2.8 AE
Hologonによる広角の世界は使いこなしが難しい。歪みの少ない描写は特筆すべきものがあるのだが、未だにHologonに使われている写真しか撮れない。

 実は、記事をインターネット上で配信している我々としても、この点は悩ましい。現在は、古い記事はそのまま過去の記事として残しておき、その記事が古くなり更新が必要になった場合は、新しい記事として公開することに決めているが、本来は記事に更新記録を付けた状態で常に最新の情報にしておくのがいいに違いない。実際には、作業量とHTMLの仕組みの両面からなかなか難しいのが現実だ。

 Hypertextの発案者として名高い、テッド・ネルソン(Ted Nelson)氏が1960年代から取り組んでいるプロジェクト「Xanadu(ザナドゥ)」では、こうした更新などの問題などが予言され、解決されているという。同氏がXanaduについて書いた「リテラリーマシン」(アスキー刊/ISBN:4-7561-0418-5)をいまさらながら読みたいと思うのだが、書店では取り寄せになるようだ(もしかすると絶版になっているかもしれない)。

 こういった書籍こそ、インターネット上で有料でもいいので読めるといいのだが。小額課金モデルまで考えられているXanaduの世界がインターネット上で実現するのを待つしかないのだろうか。

(PC Insiderガイド 小林章彦)
 

  編集後記
■今月のリストラ:ブロードバンド接続
 昨年末に申し込んだUSENの100Mbits/s FTTHがようやく開通した。我が家で3番目のブロードバンド接続だが、さすがに多すぎるので1つだけ解約することにした。
 最初に契約したのはCATVインターネット(OCV)で、約2年間利用してきた主回線でもある。当初はトラブル続発だったが、しばらくすると安定した。グローバルIPを2個くれたりルータの使用が公認されていたり、とネットワーク関連の実験には便利であり、私的には好印象である。
 2番目に導入したのはADSL(NTT東日本IIJ4U)。ルータの評価でADSLとPPPoEの実験環境が必要だったので契約したが、ときどき生じるリンク切れのため、どうしても不安定という印象がぬぐえない。
 しかしADSLを解約すると、身近にPPPoEのテスト環境がなくなってしまうので、結局「安定」している方のCATVを解約した。OCVがUSENと同じDHCPだったことも影響している(USENは固定IPだが)。当分はFTTHをメイン、ADSLをサブとして運用する予定だ。USENの使い勝手については次回にでも報告しよう。
(ブロードバンド貧乏 島田)
■今月の買い物総集編(結局何が残った?)
 察しの良い方ならもうお気づきだろうが、今月も何も買っていない。幸い(?)今回で最後なので、総集編で逃げ切ってみたい。
 これまで私の購入したさまざまな製品を紹介してきたが、デスクトップPC向けに購入した製品はいまほとんど使っていない。ヘビーに使っているのは、やはりノートPC用に購入した物品だ。ハードディスクClearType(まだ言うか)のおかげで、私のLet's Note L1は延命された。Baniasが出るまで、これで頑張るつもりだ。
 意外と重宝しているのがQV-8000SXだ。光学8倍ズーム・レンズは便利だし、ダイナミック・レンジが広いのか、適当に撮っても結構綺麗に写る。購入価格を考えると、「今月の買い物」シリーズのなかではベストに位置付けたい。
 私の編集後記は今回で最後になる。つたない文章にお付き合いいただいた読者の皆様には厚く御礼を申し上げたい。またどこかでお会いしましょう。
(澤谷)
■今月の買い物:Suicaイオカード
 ふと思い立ってSuicaイオカードを購入した。昔ながら(?)の磁気式イオカードにはまだ残高が残っているので、衝動買いといわれるとそのとおりである。しかし、ここのところ都内のJR線を利用する機会が多いので、結構重宝している。やはり、パスケースから出さずに軽く自動改札機に当てるだけで済むのは便利だ。本当はSuica定期券にすると精算もしなくて済むので、ちょっと惹かれてはいるのだが、いかんせん通勤経路が京浜急行線−山手線−京王線なので、Suica定期券にすると連絡改札口が使えなくなり、乗り換えが大変面倒になる(特に品川駅の京浜急行線下りに乗り換える際に大回りするハメに)。磁気式のイオカードの残高を残してあるのもほぼ同様の理由である。早く首都圏の私鉄もICカードに対応してくれると嬉しいのだが、パスネットを導入してから1年半くらいしか経っていないので、しばらくは無理かなぁなどと思っている。
(パスネットはパスネットで便利なんだけどね…… 平野)
■今月の旅:四国一周ツーリング
 今回の春休みは四国一周の旅に出ました。すべての岬を見ることと讃岐うどんを食すこと、四万十川でキャンプすることを目標として、一週間ほど回ってきました。明石海峡大橋を通って、四国へ。国道を走っていると歩道を歩くお遍路さんの姿をよく見かけます。ここは四国なんだなと実感。旅先で「来てしまったんだなぁ」と実感する瞬間や、地元のヒトと話をするとき、それに同じところに泊まって知り合ったヒトと盛り上がるひとときがあるから、旅はやめられません。地元のヒトに聞いた、かけうどんと醤油うどんの2つしかメニューのないうどん屋で本場の讃岐うどんを食べました。うどんの味もうまかったけど、そういう店があること自体に感動を覚えられずにはいられません。発見の旅、次は北海道へ行こうと思います。
(清水)
 
  PC Insider STAFF
 
編集人 小川 誉久 Art Director 谷原 正則
ガイド(編集長) 小林 章彦 制作 河本 茂美
ガイド(副編集長) 島田 広道    
構成エディタ 元麻布 春男    
編集 澤谷 琢磨    
  平野 謙    
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