PC Insider 編集後記 2002年3月
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過去記事の扱い 数年前までは、各ベンダから郵送されてくるニュースリリースなどを数カ月保存し、必要に応じて参照するといったことを行っていた。そのほとんどが、参照されることなくゴミとなるものの、原稿執筆において必要となる数少ないニュースリリースを予想して保存しておくことが難しいため、すべてを保存しておくしかなかったからだ。ここ3年ほどは、各社ともホームページでニュースリリースを公開するようになったので、わざわざ紙で保存しておくことはなくなった。最近では、ホームページ上でニュースリリースを先に読んでいることが多くなり、郵送されてきたニュースリリースは開封もせずにゴミ箱に直行ということもしばしば。こういう状況を察してか、経費削減のためか、多くのベンダがニュースリリースの郵送を止め、電子メールで送るようになってきてもいる。記事を書く場合でも、各ベンダのホームページを参照すればいいので、紙のニュースリリースを捨ててから、「しまった!」ということもなくなった。 ところがこの業界、倒産や合併は日常茶飯事だし、ホームページのデザイン変更に伴って過去のニュースリリースや製品情報が整理されてしまうことも多い。そうなると、今度は情報の入手がとたんに困難になってしまう(紙で情報をもらっていても、捨ててしまえば同じなのだが)。また、製品情報ページなどの場合、いつの間にか同じシリーズの新製品に変更されていてリンクした記事との整合性が取れなくなったり、「過去の製品」といったページに移動してリンク切れが発生したりということが起きることもある。
実は、記事をインターネット上で配信している我々としても、この点は悩ましい。現在は、古い記事はそのまま過去の記事として残しておき、その記事が古くなり更新が必要になった場合は、新しい記事として公開することに決めているが、本来は記事に更新記録を付けた状態で常に最新の情報にしておくのがいいに違いない。実際には、作業量とHTMLの仕組みの両面からなかなか難しいのが現実だ。 Hypertextの発案者として名高い、テッド・ネルソン(Ted Nelson)氏が1960年代から取り組んでいるプロジェクト「Xanadu(ザナドゥ)」では、こうした更新などの問題などが予言され、解決されているという。同氏がXanaduについて書いた「リテラリーマシン」(アスキー刊/ISBN:4-7561-0418-5)をいまさらながら読みたいと思うのだが、書店では取り寄せになるようだ(もしかすると絶版になっているかもしれない)。 こういった書籍こそ、インターネット上で有料でもいいので読めるといいのだが。小額課金モデルまで考えられているXanaduの世界がインターネット上で実現するのを待つしかないのだろうか。
(PC Insiderガイド 小林章彦) |
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