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IDEインターフェイスのバスマスタDMA転送モードを有効にするには(Windows 9x編) |
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澤谷琢磨 2000/07/17 |
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Windows 98 Second EditionをはじめとするWindows 9xをクリーン インストールした場合、ほとんどのデバイスは最も高速な動作モードに設定される。しかし、IDEインターフェイスのバスマスタDMA転送モードは、デフォルトでは無効になっている。これは、バスマスタDMA転送モードを有効にすると、ハードディスクやIDEコントローラ、デバイス ドライバの組み合わせによっては、正しくドライブが認識されないといったトラブルを引き起こす可能性があったためだ(最近では、こうしたトラブルはほとんど発生しなくなっている)。30Mbytes/s以上のシーケンシャル転送性能を持つUltra DMA対応の高速ハードディスク ドライブを用いていても、バスマスタDMA転送を有効にしなければ、シーケンシャル転送速度は5Mbytes/s程度と、6分の1になってしまう。そこで、手動でバスマスタDMA転送モードを有効にして、ハードディスクの性能を引き出そう。
Windows 9xのバスマスタDMA転送モードの有効/無効は、[システム]プロパティの[デバイス マネージャ]から行う。[システムのプロパティ]は、コントロール パネル、あるいは[マイ コンピュータ]アイコンを右クリックすることで表示できる。なお、ここではWindows 98 Second Editionの画面を用いているが、バスマスタDMA転送の設定に関する限り、その手順はWindows 95 OSR2以降のすべてのWindows 9x系OSにおいて変わらない。
Windows 98 Second Editionのコントロール パネル |
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[システムのプロパティ]は、コントロール パネルを使用する以外に、[マイ コンピュータ]アイコンの右クリックでもアクセス可能だ。 | ||
[システムのプロパティ]のアイコン |
システムのプロパティから[デバイス マネージャ]タブを選ぶと、以下の画面のように、PCに組み込まれているデバイスの一覧がツリー状に表示される。IDEハードディスクのバスマスタDMA転送を有効にするには、ここで[ディスク
ドライブ]-[GENERIC IDE DISKのプロパティ]を選択し、開く必要がある。
Windows 98 Second Editionの[システムのプロパティ] |
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バスマスタDMA転送の有効/無効は[ディスク ドライブ]-[GENERIC IDE DISK TYPE46のプロパティ]から選択する。ここではTYPE46と表示されているが、ハードディスクのベンダによってTYPEの後の番号が異なる。 | ||
ここを選択して、[プロパティ]ボタンをクリックする。 |
IDEディスクのプロパティから[設定]タグを開くと、バスマスタDMA転送の設定チェック ボックスが現れる。インストール直後は、DMAのチェック ボックスが空になっている。ここをチェックすることで、IDEインターフェイスのバスマスタDMA転送が有効になる。なお、無効から有効に切り替える際に警告が表示されるが、ここでは無視して先に進む。[システムのプロパティ]を閉じると。再起動を求められるので、指示に従い再起動を行う。再起動後、バスマスタDMA転送モードが有効になり、ハードディスク本来の性能が発揮されるようになるはずだ。
[IDE DISKのプロパティ]-[設定] |
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[IDE DISKのプロパティ]の[設定]タブを開き、DMAのチェック ボックスをオンにする。これで、IDEコントローラとIDEデバイスがサポートする最も高速な転送モードが有効になる。このチェック ボックスの設定を変えると、再起動が必要になるので注意が必要。 | ||
DMAの有効/無効のチェック ボックス |
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