第4回 ReferenceポリシーをEnforcingモードで動かそう
古田 真己サイオステクノロジー株式会社
インフラストラクチャービジネスユニット
Linuxテクノロジー部
OSSテクノロジーグループ
2006/4/18
ベースモジュールの設定の作り直し
ここまでの設定でポリシーモジュールを作り直します。
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ポリシーの作り直し |
モジュールの作成が終わったら、いま読み込まれているuserdomainポリシーモジュールを取り外します。念のため、前回作成した古いポリシーモジュール(*.pp)が/etc/selinux/refpolicy/modules/active/にあるかどうかを確認してください。もし残っているようであれば、すべて削除しておきましょう。
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ポリシーモジュールの取り外しと組み込まれているモジュールの確認 |
ここまで終わったら再起動してみます。再起動は大量のエラーメッセージとともに、起動にかなりの時間がかかるかもしれません。コンソールに大量のメッセージが表示されるので、見づらい場合は「# dmesg -n 1」と実行してコンソールへの出力を押さえるとよいでしょう。
そろそろEnforcingモードで動作させたいので、ファイルに対するセキュリティコンテキストを回復しておきましょう。
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ファイルシステムに対するセキュリティコンテキストの回復 |
これで現在読み込まれているポリシーに合わせてファイルシステムのセキュリティコンテキストが設定されます。いよいよEnforcingモードで動作させてみましょう。
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Enforcingモードで動作させる |
動作を確認したら、/etc/selinux/configにある「SELINUX = permissive」という部分を「SELINUX = enforcing」に変更し、Enforcingモードで再起動します。
Enforcingモードでの動作確認
再起動が終わったらTomcatの動作を確認してみましょう。「http://インストールしたホスト名:8080」にアクセスし動作を確認します。するとエラーが出力され、Tomcatが起動しないことが分かります。
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Tomcat5のエラーログ |
Javaで必要な「execmem」【注】が許可されていないことが原因です。以下のように解決します。
【注】 execmem とは mmap()によるメモリのマッピング時に実行可能(PROT_EXEC)、書き込み可能(PROT_WRITE)で行うことを示す(mmap(2)より) |
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execmemの許可とTomcat5の起動 |
あらためてtomcatの動作を確認してみましょう。「http://インストールしたホスト名:8080」にアクセスするとトップ画面が表示され、いくつかのサンプルコードを動作させることができるはずです。
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Index | |
ReferenceポリシーをEnforcingモードで動かそう | |
Page1 モジュール構造の確認 ベースモジュールの設定を変更する |
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Page2 ベースモジュールの設定の作り直し Enforcingモードでの動作確認 |
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Page3 追加記述するモジュールの選定 ひな型でみ見る大まかなモジュールの記述方法 |
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Page4 SELinux Symposium 2006 SELinuxの今後の方向性 |
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