Androidはオタクとオシャレのハイブリッドで流行る!

Androidは
オタクとオシャレのハイブリッドで流行る!


日本Androidの会 女子部に聞く

@IT編集部
2010/1/21
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 2008年9月13日に発足した開発者コミュニティ「日本Androidの会」(参考:開発者コミュニティ「日本Androidの会」が発足)。Androidの啓蒙や技術の普及を目標にいくつかワーキンググループ(以下、WG)が存在しているが、その中でひときわ異彩を放つ「女子部」なるWGがあるのを、ご存じだろうか。

 「女子部」と聞くと食い付かずにはいられないのが、男の悲しい性か。興味津々になった、あるアイティメディア男性社員の「インタビューをしましょう」という呼び掛けの下、2009年12月21日に@IT編集部は、女子部の矢野りんさん、工藤桂子さん、案西由希さんにお話を伺うことに成功。「女子部」の成り立ちや活動内容を中心に、Androidマーケットの問題点、UIデザインの重要性、Android啓蒙活動の今後、チームワーク、そしてライバルであるiPhoneについて、など話は多岐に渡った(以下、敬称略)。

女子部の成り立ちとチームワーク

――そもそも、日本Androidの会の成り立ちは、どういった経緯なんですか?

矢野 もともと、10人程度で集まっていた丸山先生(日本Javaユーザーグループや日本Androidの会の会長である丸山不二夫氏)の勉強会が基になってますね。その当時のメンバーがそのまま幹事になってます。AKB48のコアメンバーみたいなもんですね。

――AKB48のコアメンバーが、よく分からないんですが……。

矢野りん
デザイナ/日本Androidの会 女子部の部長

北海道足寄町生まれ。女子美術大学芸術学部芸術学科卒。講義活動を通してWebサイトなど情報デザインのトレーニングを担当しつつ、執筆活動を行う。adamrockerさんとの開発ユニット「rockrin'」のrinの方。近著に「WEBデザインメソッド―伝わるコンテンツのための理論と実践」(ワークスコーポレーション)がある。身長151cm

矢野 もう、オッサンですねー。ほかにも、グーグルさんも最初は一緒に情報共有とかしていました。いまは、グーグルの社員ではないAndroidの「エキスパート(API Expert)」と呼ばれる人が何人かいます。

――いつから女子部というものが形成されていったんですか?

矢野 何となくですね。ABC 2009 Fall(日本Androidの会主催のイベント)で3人で話しているうちに「女の子で集まってもいいよねー」とかいっていて。

工藤 そう、ですね。確か。

矢野 メーリングリストがあって、現在女子は33人登録しています。12月19日に、9人で集まってみたんですけど、その半分がエンジニアでしたね。もう半分は、私を含めて企画やデザインの人でした。

――女子部に限らず、デザイナとエンジニアで分けるとすると、どれくらいの割合ですか?

矢野 日本Androidの会全体約5000人の中でも、半々ぐらいですね。そもそも女性の開発者というのが母数として少ないのですが、半分が開発者というのは面白いと思うんですけど。

――そうですね。

矢野 「これで、女だらけの開発ができるぞ!」という話にはなりました。

――その開発というのは、アプリケーションの開発ということですか?

矢野 そうですね。彼女(案西)は開発者です。

案西 学生なんですけどね。

矢野 そう。学生なんですけど、開発もやっていて、Androidマーケットの登録経験者です。

――ちなみに、それはどんなアプリですか?

案西 図書館に本があるか検索して予約もできるというアプリです。

――それは、どこの図書館ですか?

案西 まだ私が一番使っている川崎市立図書館だけです。今年度中には、東京都の図書館も入れたいなと思っています。

――3人が一緒に同じアプリを作ったりはしないんですか?

案西 まだですね。今後女子部で作れたらいいなとは思っていますけど。

――女子だけで開発した女子のためのアプリとか出てくるといいですね。

矢野 そうですね。面白いと思います。

――いま、チームの話が出ましたけど、案西さんと工藤さんはどういった役割で、どういったアプリを作っていますか?

図1 TeraClockの中身 
工藤桂子
Bleunote Design

グラフィックデザインを中心にWeb、DTPと幅広く制作を手掛けるデザイナ。
地元有志の勉強会イベント(CSS Nite in Aomori)実行委員を担当するなど、制作以外で活躍も

工藤 いまは個人的に、「Windows100%!」で「Androidプログラミング講座」を連載している人がいるんですが、その人が毎月サンプルアプリを作っているので、それ用にアイコンを作ったりしています。

――皆さんデザイナとプログラマというチームでアプリを作ることが多いんですか? 半分ずついるということでしたけど。

案西 私は、サンデープログラマなんで、1人でやっています。

矢野 まだ、学生だからね。

――アイコンのデザインなどもですか?

案西 いままであまり、Illustratorとかベクタドロー系のツールを使ったことがなかったので、今回アイコンを作るに当たって、一生懸命やりました。

矢野 女子部みたいに小さくまとまれば、「じゃあ、私がアイコン作ってあげるよ」とかしやすいので、お互いコラボレーションのやり方を考えてみたいです。

 今後は、まだ正式には決まっていませんが、デベロッパのWGというのもできる予定です。いま、いろいろと組み替えもしていて、以前はマッシュアップのワーキンググループとか、いろいろあったんですが、アクティブではないものを1つにまとめようという動きもあります。それがデベロッパ部でまとまったら、そこに女子部の開発者を派遣してシャッフルし、男女開発チームを作ってアイデアソンみたいなことをやってアプリを作るなど、女子を派遣しやすくすることも考えています。

 デザイナも女子部の中で固まっていますし。男性のデザイナで日本Androidの会に入るという人はあまりいないんですよ。というのも、「それ、オレのいくところじゃないでしょ」って思うはずなんですよね。男性の方が「分からないこと」ってしないじゃないですか。そうやってシャッフルして、あっちこっちにチームを作りやすい状態にすると、いろいろと試しやすいと思います。

――エンドユーザーの視点から見ても、女性の方がお金を使っているみたいですね。

案西 そうですね。ある女性のiPhoneユーザーが、「結構iPhoneに投資しているから、乗り換えにくい」といっていたので、そこまで投資しているのかと、びっくりしました。

矢野 たしかに、iPhoneって1つ買うと、アクセサリはどうするかとか、アプリをいろいろ入れるとか、抜き差しならない状態になりますよね。Andoridは、まだ全然そういうアクセサリ文化がないですからね。

――女子部としてアクセサリを作っていくのはいかがでしょうか?

矢野 そうですね。作りたいですね。

案西工藤 うん。

――いわゆる「デコり」的なものとか。

矢野 ちょっとオタク心をくすぐるものとかですね。そういうのでも、「こういうの欲しいよねー」ってノリで作れればいいですね。誰かに「作って」とお願いしてみるとか。

――「誰かに」というと、それは「日本Androidの会の誰かに」ということでしょうか?

矢野 そうですね。5000人もいればいろいろな企業の方もいるので、どこかにつながっていると思います。取りあえず「欲しいなー」っていえば、作ってくれるかもしれませんね。

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 INDEX
日本Androidの会女子部に聞く
Androidはオタクとオシャレのハイブリッドで流行る!
Page1
女子部の成り立ちとチームワーク?
  Page2
女子の目線で見た、Androidマーケット
  Page3
Androidアプリの質と「女子部レコメンド」
Androidの会は“楽しい”オープンソースコミュニティです
モテるためには、どうすればいいんでしょうか?


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