iPhoneをリモコンにしてみる

iPhoneのアプリケーションをインストール

　iPhoneをリモコンにするためのアプリケーション、OSCemoteをインストールしましょう。OSCemoteは、GUIの自由なレイアウト機能とOSCによるデータ送信機能を持った、リモコンアプリケーションです。

OSCemote 　 http://lux.vu/blog/oscemote/

　GUIは、標準のボタン系、スライダー系、マルチタッチ系のレイアウト（パネル）が用意されているほか、Webパネルと呼ばれるHTML、CSS、JavaScriptベースのパネルをオリジナルで作成できます。

OSCemoteのスライダーパネル

　OSCとは、アプリケーション間をUDP/IP通信でコミュニケーションするためのデータ通信プロトコルです。

　多くのソフトウエア（Flash、 Processing、Max/MSPなど）やプログラミング言語（Objective-C、Java、 PHPなど）に実装されており、メディア系のアプリケーション間通信では事実上の標準プロトコルになりつつあります。

opensoundcontrol.org

　
　iTunesが起動して、App Storeの各アプリ紹介ページが表示されます。 原稿執筆時はOSCemoteはApp Storeで有料の600円となっています。

　ほかのOSC対応のリモコンアプリケーションと比較すると高価ですが、OSCemoteは、マルチタッチイベントの扱いやすさと、GUIのカスタマイズ性の高さが特徴です。以下に、そのほかの主なリモコンアプリケーションを紹介します。

・Mrmr OSC controller

　ボタン、スライダー、タッチパネルなどのGUIが用意されている。加速度センサも使用できる。パッチ方式の記法でGUIをカスタマイズできる。無料。

　
　　 iTunesが起動して、App Storeの各アプリ紹介ページが表示されます。

・TouchOSC

　ボタン、スライダー、タッチパネルを組み合わせた5つのレイアウトが用意されている。加速度センサも使用できる。GUIのカスタマイズは不可。450円。

　
　iTunesが起動して、App Storeの各アプリ紹介ページが表示されます。

・SonicLife

　TouchOSCと同じ作者のアプリケーション。タッチパネルGUI。ライフゲームなどのビジュアルエフェクトを搭載。無料。

　
　iTunesが起動して、App Storeの各アプリ紹介ページが表示されます。

OSCemoteを使う

　iPhoneはWi-Fiに接続済みですか？それでは、実際にOSCemoteを使ってみましょう。

　OSCemoteを起動して、フッタのMoreパネルからSettingsの項目を選択してください。

　OSCメッセージの送信先に、PCのホスト名と、通信のポート番号を指定します。

　今回はポート番号に3333を指定しましょう。

　以下のスクリーンショットのように、緑色で「Connected」の文字が確認できれば、設定完了です。

OSCemoteの設定パネル

　フッタのMulti-Touchパネルを開いて、指をタッチして動かしてみてください。

　指のそれぞれ位置が青い円で認識され、さらに円の上に位置座標を示す数字を確認できると思います。

　このMulti-Touchパネルでは、指を同時に5本まで認識し、各指の識別IDと位置座標をOSCメッセージとして送信できます。

　このサンプルでは、このMulti-Touchパネルを使い、各指の情報をFlashで受信するところまでを紹介します。

OSCemoteのマルチタッチパネル

サンプルファイルのダウンロード

　サンプルのプロジェクトファイルをこちらからダウンロードしてください。

　このファイルには、サンプルのflaファイルとasファイルのほか、OSCemoteをFlashで使うためのライブラリ、iphoneasとOSCをFlashで使うためのアプリケーション、floscが含まれています。

サンプルプロジェクトの内容（sampleフォルダの中）

• MultitouchSample.fla（サンプルのfla）
• src\MultitouchSample.as（サンプルのドキュメントクラス）
• libs\（iphoneas）
• server\ (flosc)

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INDEX
次世代のインプットを考えよう ──マウスとキーボードを超えたフィジカルコンピューティング（1） iPhoneをリモコンにしてみる
	Page1 フィジカルコンピューティングとは？ AIR SANPOとは？ AIR SANPOでやりたかったこと iPhoneでできること iPhoneとFlashの連携チュートリアル iPhoneのネットワーク設定
	Page2 iPhoneのアプリケーションをインストール OSCemoteを使う サンプルファイルのダウンロード
	Page3 iphoneas flosc 動作確認 ソースコードの解説 マルチタッチペイント
	Page4 ソースコードの解説 iphoneas AS3 APIについて まとめ

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