連載
PCメンテナンス&リペア・ガイド
第9回
失敗しないハードディスクの増設方法
4. PC本体への取り付けとケーブルの接続
林田純将
2002/07/26
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PCから取り外したドライブ・ベイに増設ハードディスクを取り付けたら、今度は逆にドライブ・ベイをPCに取り付ける作業が必要になる。Dimension 4100の場合、PCとドライブ・ベイの両方にあるレールをかみ合わせて装着してからネジで固定する。タワー型PCだと、こうした取り付け・固定パターンを採用していることが多い。
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ドライブ・ベイ側のレールの溝(左)とケース側のレール(右) |
両者を正しくかみ合わせて、初めて正しく固定できる。取り付ける前に目視して、どのようにレールがかみ合うのかを確認しておこう。
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ドライブ・ベイごとハードディスクを取り付けようとしているところ |
ハードディスクを下に落とさないように、しっかりと手で保持しながら、ゆっくりとケースに挿入していく。ケースにハードディスクをぶつけないよう注意しよう。
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ドライブ・ベイをケースにネジ留めする |
このケースでは、フロント側からドライブ・ベイをネジ留めする。レールのかみ合わせだけだと、ドライブ・ベイがぐらつくので、可能なら必ずネジ留めしよう。こうした固定方法はケースによって異なるので、PCのマニュアルなどで事前に確認しておく。
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ケーブルはコネクタの奥までしっかり差し込む
ドライブ・ベイの装着が済んだら、ハードディスクにIDEケーブルを接続する。このとき気を付けなければならないのが、IDEケーブルの向きだ。ハードディスク側のコネクタの1番ピンとIDEケーブルの赤い線を合わせるようにして差し込む必要がある。
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ハードディスク(左)とIDEケーブル(右)それぞれのコネクタの1番ピン |
左の写真のように、ハードディスク側の1番ピンの位置は、ハードディスクの底面を下にして水平に保ち、IDEコネクタを真正面から見て右側、すなわち電源コネクタのある側だ。一方、IDEケーブル側の1番ピンは赤い線のある側だ。これらが合致するように装着すればよい。右の写真のように、IDEケーブル側のコネクタ上面の真ん中にツメ(出っ張り)があるなら、これとIDEハードディスク側のコネクタの切り欠きを合わせて装着すればよい(逆向きだとツメがひっかかるため、IDEケーブル側のコネクタを装着できないはずだ)。
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IDEケーブルを増設用ハードディスクに接続しているところ |
IDEケーブルのようなフラット・ケーブルは、引っ張ったり折り曲げたり、別のパーツに引っかけたりするとすぐ傷んでしまう。特に装着時はケーブルを傷めないように気を付けよう。
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また、ジャンパ・ピンでマスタとスレーブを設定している(ケーブル・セレクトではない)場合、同じIDEケーブル上にある2個のコネクタに区別はない。どちらのコネクタにマスタあるいはスレーブをつなげても構わないので、IDEケーブルとそのコネクタが2台のIDEドライブに届くよう、コネクタとドライブの組み合わせを選んで接続を行おう。ただし、1台しかIDEドライブを接続しない場合は、ジャンパ・ピンを「マスタ」に設定して、マザーボード側とは反対側のケーブル端のコネクタに接続した方がよい。これは、ケーブルの真ん中のコネクタに接続すると、ケーブル端のコネクタが空いたままになることで、電気信号が不安定になって誤動作する可能性が高くなるからだ。
残る作業は、電源ケーブルをハードディスクに接続することだ。電源ケーブルは、IDEケーブルを接続するコネクタの隣にある。このコネクタの形状は上下非対称になっており、コネクタの向きを間違えることはないので安心だ。これで取り付け作業は完了である。
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電源ケーブル側のコネクタは確実に押し込む |
電源ケーブルの場合、コネクタのツメが引っかかるため、逆差しの危険性はないが、コネクタ同士のかみ合いが非常に固い場合がある。コネクタを傷めないよう、ゆっくりと力をかけつつ、ケーブル側のコネクタの四角い部分と、ハードディスク側のコネクタとの隙間(赤い矢印の部分)が約1mm以内になるまで差していく。差し込みが浅いと接触不良を起こすので要注意だ。
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次のページは、ハードディスク増設の締めくくりとして、BIOSやOSで必要になる設定について解説する。
更新履歴 |
【2002/07/30】 一番下の写真「電源ケーブル側のコネクタは確実に押し込む」のキャプションにて、当初は「〜ハードディスク側のコネクタとの隙間(赤い矢印の部分)が1mm程度になるまで差していく」と記していましたが、より正確な表現として、「〜ハードディスク側のコネクタとの隙間(赤い矢印の部分)が約1mm以内になるまで差していく」に修正しました。 |
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