Webページを速く見せるための5つのちょっとした工夫
株式会社ライブドアマークアップエンジニア 浜 俊太朗
2009/4/30
【4】JavaScriptを圧縮して読み込みを速くする
開発時には有用なコメントやインデントも、JavaScriptの実行自体には必要ありません。それら不要な文字を削ったり、変数名・関数名を短いものに置き換えたりしてファイルサイズを圧縮してくれるツールをいくつかご紹介します。
ファイルサイズが小さければそれだけ転送時間も少なくなり、描画速度の向上につながります。
詳しい使用方法については、今回の連載では割愛します。jQueryなどの有名なライブラリには、最初からツールで圧縮を行ったものを配布している場合もあるので、それらを使用するのもよいでしょう。
また、一度圧縮したファイルを編集することは不可能に近いので、JavaScriptファイルを開発版と製品版を分けて、製品版にデプロイするタイミングで圧縮・結合を行うように工夫するのも良い方法です。
【5】読み込みが遅いブログパーツには要注意
世に出ているさまざまなブログを見ていると、ブログパーツの読み込みが遅れて本文が表示されない状況に遭遇することがあります。ひどい場合には、「ブログパーツ部分の読み込みがタイムアウトするまで本文が表示されない」ということまであります。これでは、良い記事を書いても台無しです。
□ iframe版があれば使おう
これもブログパーツで使用しているJavaScriptの速度が原因である場合が多くあります。この速度を自分の手で改善できない場合は、iframe版のブログパーツが提供されていないか確認してみましょう。iframe版のブログパーツを使用できれば、この現象は阻止できます。iframeは、JavaScriptと違って、処理をブロックしないためです。
□ メインカラムを最初の方に持ってくることによる効果
また、HTMLの書き方を工夫することで体感速度を速めることができます。それはソースコード上でメインカラムを最初の方に持ってくるという方法です。
ソースコードの順番が左カラム→メインカラム→右カラムとなっている場合、左カラムに重いブログパーツがあると、その部分が表示されるまで本文を読むことができなくなってしまいます。
メインカラム→左カラム→右カラムという順番に記述しておいて、左右カラムの振り分けはCSSで対応すれば、ブログパーツの部分に時間がかかったとしても最低限の本文を読むことができるので、ユーザーのストレスを軽減可能です。
ちょっとした工夫でWebの速度は改善できる
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した内容はソースコードの編集で対応可能なものが多いので、制作が完了したサイトでも比較的手を付けやすいものが多いのではないでしょうか。
ちょっとした工夫で速度を改善できるので、思い当たる節があったらソースコードをチェックしてみるとよいでしょう。
今回のサンプルのソースコードはこちらからダウンロードできます。
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株式会社ライブドア マークアップエンジニア 浜俊太朗(hamashun) livedoor labs EDGE・livedoor blog・livedoor プロフィールなどを担当。 主な活動に、CSS Niteでの講演やコーディング大会の審査員などがある。趣味はインテリアとおいしいものを食べること Webサイト:hamashun.com 著書:「一週間でマスターするXHTML & CSS for Windows」毎日コミュニケーションズ |
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INDEX | ||
WebデザイナのためのHTMLチューニング入門(2) Webページを速く見せるための5つのちょっとした工夫 |
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Page1 【1】CSSはソースコードの上部に記述する |
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Page2 【2】JavaScriptはソースコードの下部に記述する 【3】CSSとJavaScriptを書く順番 |
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Page3 【4】JavaScriptを圧縮して読み込みを速くする 【5】読み込みが遅いブログパーツには要注意 ちょっとした工夫でWebの速度は改善できる |
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