[事例研究]
株式会社マツモトキヨシ

2.主要サーバ群はすべてデータセンタにハウジング

デジタルアドバンテージ
2001/04/21

CSK Netのデータ・センタ内に設置されたマツモトキヨシのサーバ
導入時の費用だけでなく、管理・運用などのトータル・コストを考慮して、マツモトキヨシはメッセージ・サーバとしてExchange 2000 Serverを選択した。さらにサーバ・システムは、データ・センタにハウジングすることにした。

 下の図に今回導入されたシステムの概要を示した。まず、マツモトキヨシの社内で、従来はドメイン・コントローラ(DC)として機能していたWindows NT 4.0 Serverは、データ・センタ側にあるDCのメンバ・サーバに降格し、社内で使用する共有プリンタ共有ディレクトリについてはこのサーバを利用する。社内のクライアントは、営業部門など現状でおよそ100台程度である。

 今回導入したExchange 2000が稼動するサーバを含め、社内LANを統括するDCなど、主要なサーバ群はすべてCSK Netが運営するデータ・センタに配置し、マツモトキヨシ本社とデータ・センタ間は1.5Mbpsの専用回線で接続している。本社のクライアントからインターネットへは、このCSK Netのデータ・センタを経由してアクセスできるようになっている。

 Exchange 2000によるメッセージング・システムと、全社のドメインを管理するDC用サーバには、Windows 2000 Advanced Serverを搭載するPCサーバを割り当てた。現状は導入直後ということもあり、DCのレプリケーションなどは本社側には置いていない(現在検討中)。サーバのディスクはディスクアレイで耐障害性を高めているが、サーバ自身のクラスタリングなどは現時点では行っていない。

 つまりこのシステムでは、本社の各クライアントがドメインにログオンするとき、電子メールをやり取りするとき、Webアクセスを行うとき、すべてのケースで1.5Mbpsの専用線を経由してデータ・センタへのアクセスが行われることになる。

 店舗側クライアントの導入はこれから順次行う予定である。店舗側クライアントからデータ・センタへのアクセスは、当初トラフィックはそれほど多くないという見積もりから、POSシステムで導入されたINSネット64(64kbps)のインフラを使用し、必要に応じてデータ・センタ側にダイヤルアップ接続する。

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マツモトキヨシが導入したExchange 2000 Serverメッセージ・システムの構成
メッセージ・システムの構成としては極めてシンプルだが、特徴はサーバ群をすべてデータ・センタ側にハウジングしていること。店舗からのアクセスは、当面はデータ・センタへのダイヤルアップを利用する。

社内クライアントにはOutlook 2000を、店舗クライアントにはWebブラウザを使用

 社内クライアントにはOffice 2000がインストールされており、このなかのOutlook 2000をメール用クライアントとして利用する。すでに本社部門では、Outlook 2000が仕事を進めるうえで欠かせないツールとなっている。一方の店舗側では、Webブラウザをクライアントとして使用可能にするExchange 2000のOutlook Web Access機能を利用する。「店舗側もOutlook 2000で統一するという手もあったのですが、本社スタッフとは違い、パソコン初心者のようなユーザーも少なくありません。将来的にはWebインターフェイスを使ってさまざまな処理を行うことになるだろうと考え、今回はWebブラウザからOutlook Web Access機能を使うことにしました」(マツモトキヨシ 和知氏)。


 INDEX
  [事例研究]株式会社マツモトキヨシ
    1.FAXと電話に依存していた従来の情報伝達
  2.主要サーバ群はすべてデータセンタにハウジング
    3.アウトソーシングの積極活用で素早い導入・移行を達成
 
事例研究

 



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