製品レビュー

Internet Explorer 7 Beta 2 Previewを試してみる

―― 次期IEはどう変わるのか? ――

海津 智宏
2006/04/20
2006/11/08更新

【2006/11/08追記】本記事の記述はすべて英語版IE7 Beta 2に基づいています。その後、日本語版IE7が2006年11月2日に正式に公開されたことに伴い、本記事を改訂し、「使い勝手とセキュリティ機能が改善された新ブラウザ、Internet Explorer 7」として再公開していますので、そちらの方も参照してください。

 マイクロソフトが開発を進めるWindows向けWebブラウザ・ソフトウェアの最新版、Internet Explorer 7(以下IE7)のべータ版(Windows XP Service Pack 2用Beta 2 Preview)が先日公開された。このIE7では、タブ・ブラウジング機能やRSS対応などのユーザー・インターフェイス改良に加え、フィッシング対策など、セキュリティ機能が大幅に強化されている。本稿では、公開されたBeta2 Previewを基に、IE7の新機能や機能強化点について概要をまとめる。

これがIE7の画面だ!
タブ・ブラウズ機能が追加され、ツール・バー周辺のボタン配置が整理されてすっきりしている。

IE7 Beta2 Previewの入手先
IE7 Beta2 Previewは、マイクロソフトの以下のページからダウンロードできる。

IE7 Beta2 Preview(英語版)のダウンロード・ページ
IE7 Beta2 Previewの解説ページ(日本語)

このIE7 Beta2 Previewは英語版のみの提供だが、日本語Windows環境にインストールすることは可能である(ただしIE7のメニューなどはすべて英語で表示されるので注意)。なお、IE7 Beta2 PreviewがインストールできるのはWindows XP SP2のみで、Windows 2000や、Service Packを適用していないWindows XPなどにはインストールできないので注意すること。

IE7 Beta2 Previewのインストールとアンインストール

 IE7 Beta2 Preview(以下IE7 Beta2)をインストールするには、ダウンロードしたパッケージをダブルクリックし、インストーラの指示に従うだけでよい。ただし、IE7 Beta2は、既存のIE6を上書きするため、IE7 Beta2をインストールすると、以前のIE6は使用できなくなる。通常の作業用コンピュータにインストールする際には注意が必要だ。

 IE6に戻したければ、コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]から、IE7 Beta2を削除すればよい。ただし、現在のIE7 Beta2はWindowsの更新プログラム扱いとなっており、右上の[更新プログラムの表示]にチェックを入れなければ一覧に表示されない。[更新プログラムの表示]をチェックすると、「Windows XP - Software Updates」の一覧の中に「Internet Explorer 7 Beta 2 Preview」が表示されるので、これを削除する。

IE7 Beta2のアンインストール
IE7 Beta2をアンインストールして以前のIE6に戻すには、コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]からIE7 Beta2を削除する。ただし項目は更新プログラム扱いになっているので注意すること。
  これをチェックしないと、IE7 Beta2の項目は表示されない。
  これをクリックすれば、IE7 Beta2をアンインストールして以前のIE6に戻すことができる。

 IE7 Beta2はまだベータ版ということもあり、IE6よりも動作が遅く、使っていると時々エラー終了するなど、まだまだ不安定な印象を受ける。IE7 Beta2のインストールは、あくまで動作テストや新しいユーザー・インターフェイスや機能の評価にとどめた方がよいだろう。

IE6コンポーネント利用アプリケーションの動作状況
 Windowsアプリケーションの中には、IEをコンポーネントとして使用し、Webブラウズ機能を実現しているものがある。IE6からIE7へのバージョンアップは、これらのアプリケーションにどのような影響を及ぼすのか。いくつかのアプリケーションで簡単に実験してみた。具体的には、IEをコンポーネントとして使用するWebブラウザのSleipnir(Ver.2.30)やLunascape(Ver.3.5.4)を、IE7 Beta2をインストールした環境で使用してみた。
 結論からいえば、今回実験した限りでは、特に問題は発生することなく、ほとんどのアドオン・コンポーネントは問題なく動作した。コンポーネントとしてIE7を使用した場合、タブ・ブラウジングなどのIE7の新機能は利用できないが、Webページの表示自体は従来どおり問題なく行えた。

 またこれら以外にも、現行バージョンのMSNツール・バー(Ver.02.05.0000.1082)とGoogleツール・バー(Ver.3.0.131.0)をIE7 Beta2に追加してみたが、どちらも問題なく利用できた。

IEコンポーネントを利用したタブ・ブラウザSleipnir
IEをコンポーネントとして使用するアプリケーションを試してみたが、IE7 Beta2にしても問題なく動作していた。
 
 

 INDEX
[製品レビュー ]Internet Explorer 7 Beta 2 Previewを試してみる
    1.タブ対応で洗練されたインターフェイス
    2.セキュリティ機能の強化
    3.RSSリーダーなどの機能追加
    4.CSS2.1や国際化ドメインへの対応など
 
更新履歴
【2006/11/08】IE7の日本語版が正式公開されたことに伴い、記事を改訂しましたので、冒頭に改訂版記事へのリンクを追加しました。

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