[System Environment] | |||||||||||
pagefileconfigコマンドでページ・ファイルを設定する
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解説 |
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Windows OSのような仮想記憶システムでは、アプリケーションを実行するための実メモリが不足すると、使用頻度の少ない部分を外部ページ・ファイルに書き出して(スワップアウトして)空きメモリ領域を作り、プログラムの実行を継続する。ページ・ファイルのサイズを大きくすればするほど、それだけ大きな(もしくは多数の)プログラムを起動できるが、スワップインやスワップアウト操作のために、パフォーマンスは著しく低下する。適切なパフォーマンスを得るためには、ページ・ファイル・サイズを大きくしすぎないとか、複数の物理ドライブに分散配置して入出力速度を稼ぐなどの設定が必要である(関連記事参照)。
ページ・ファイルの設定を行うには、通常はそのシステムにログオンし、[コンピュータ]の[プロパティ]画面を開いて、[詳細設定]タブの「パフォーマンス」設定から行う。だが多数のシステムがある場合は、リモートからコマンドで操作/確認できると便利である。本TIPSではWindows XP/Windows Server 2003に用意されているpagefileconfig.vbsコマンドを使って、リモートから操作する方法を紹介する。
操作方法 |
pagefileconfigコマンドの使い方
Windows XP/Windows Server 2003には、ページ・ファイルを設定/確認するためのコマンドとして、pagefileconfig.vbsというスクリプトが用意されている。VBScriptによるスクリプト・コマンドなので、実行するには「cscript %windir%\system32\pagefileconfig.vbs」としなければならない。しかし一度「cscript //h:cscript //s」を実行しておけば.vbsファイルが自動実行されるようになり、以後は単に「pagefileconfig」と入力するだけで実行できる。
pagefileconfigの使い方は「/?」オプションを付けるか、「/query /?」などとすると表示される。
C:\>pagefileconfig /? …ヘルプ表示 |
現状のページ・ファイルの設定状態の問い合わせ
pagefileconfigコマンドを引数なしで起動すると(これは「/query」を付けたのと同じ)、現在のシステムのページ・ファイルの設定状態が表示される。リモートのサーバの状態を調査したい場合は、「/query /s <サーバ名>」を付ける(ユーザー名とパスワードが必要な場合は/u、/pオプションも付ける)。
C:\>pagefileconfig …自システムのクエリ |
ページ・ファイル・サイズの変更
既存のページ・ファイルのサイズを変更するには「/change」オプションを指定する。パラメータとしては「/i <初期サイズ> /m <最大サイズ> /vo <ドライブ名:>」を付ける。サイズの単位は「Mbytes」である。ドライブ名に「*」を指定すると、現在設定されている全ドライブのページ・ファイルのサイズが変更される。
C:\>pagefileconfig /change /i 512 /m 1024 /vo c: …512〜1024Mbytesに変更 |
設定の変更後はシステムを再起動する。
ページ・ファイル・サイズを決めるために、システムの実際のメモリ容量を知りたければ、systeminfo.exeコマンドを利用するとよい。引数なしで実行するとローカルのシステムの状態が表示されるが、「/s <サーバ>」オプションを付けるとリモートのシステムの状態を調査できる。
C:\>systeminfo /s server3 |
この「利用できる物理メモリ」のサイズと「仮想メモリ: 使用中」の値などから、適切なページ・ファイル・サイズを求め、設定する。
別ドライブのページ・ファイルの追加
ページ・ファイルを分散させるには、例えばD:ドライブにも新しくページ・ファイルを追加して配置すればよい。ページ・ファイルを追加するには「/create」オプションを指定する(引数は/changeと同じ)。
C:\>pagefileconfig /create /i 512 /m 512 /vo d: …D:上に追加 |
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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