[System Environment] | |||||||||||
仮想ディスクをコマンドラインから作成・管理する
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解説 |
Windows 7/Windows Server 2008 R2では仮想ディスク・ファイル(VHDファイル)を直接システムにマウントできるようになった。そのためdiskpartコマンドを使えば、コマンド・プロンプト上でも仮想ディスクを作成したり、マウントしたりできるようになっている。本TIPSではその方法について解説する。
操作方法 |
仮想ディスクを作成する
コマンドラインで仮想ディスクを作成するには、diskpartコマンドを利用する。Windows 7およびWindows Server 2008 R2以降のdiskpartコマンドでは、仮想ファイルを操作できるように機能が拡張されており、例えば「create vdisk 〜」というコマンドを使って仮想ディスクを作成できる。なおdiskpartコマンドは、管理者として実行したコマンド・プロンプト上で実行していただきたい。
C:\>diskpart …コマンドの起動 |
仮想ディスクを作成するには、「create vdisk」に続いて作成するVHDファイル名(絶対パスで指定する)と最大サイズ(Mbytes単位。最大2Tbytesまで)を指定する。実験した限りでは、サイズは「2088960(=2040Gbytes)」まで指定可能であった。
仮想ディスクには容量固定サイズと容量可変サイズ、差分ディスクの3種類があるが、デフォルトでは固定サイズの仮想ディスク(type=fixed)が作成される。容量可変サイズにしたい場合は「type=expandable」を指定する。
DISKPART> create vdisk file="file64gb.vhd" maximum=65536 type=expandable …相対パスを指定して作成 |
差分タイプの仮想ディスクを作成する場合は、親ファイル名を「parent=<親ファイルの絶対パス名>」として指定する。差分ファイルの内部には親ファイル名が絶対パス名で記述されているので、一度作成したら、以後は親ファイルを移動してはいけない。
DISKPART> create vdisk file="c:\vhdfile\newxp.vhd" parent="c:\vhdfile\org\windows xp pro sp3.vhd" …差分ファイルの作成 |
仮想ディスクをマウントする
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作成した仮想ディスクをシステムにマウントするには、仮想ディスクをselect vdiskで選択した後、attach vdiskでマウントする。現在選択されている仮想ディスクはlist vdiskコマンドで確認できる。最後にcreate vdiskした仮想ファイルは自動的に選択状態になっているので、続けて作業する場合は、select vdiskせず、すぐにattach vdiskしてもよい。
DISKPART> select vdisk file="c:\vhdfile\newxp.vhd" …差分ファイルの作成。ここも絶対パスを指定すること |
なおattachコマンドでは、仮想ディスクのマウントはするが、パーティションやボリュームの内容に問題があった場合などでも、エラーとして報告することはしない。attachは実際のコンピュータに例えると、ディスク・ドライブを用意して、電源とディスク・ケーブルを接続することに相当するからだ。ディスク・ドライブ内の論理的な問題については報告しない。
例えば以下は、同じ署名を持つ2台の仮想ディスク(同じマスタから作成した2つの差分ディスク)をマウントした場合の例である。attach vdiskでは「DiskPart により、仮想ディスク ファイルがアタッチされました。」と表示されるが、実際には次のようなエラーとなり、2台目はドライブとして認識されていない。このようなエラーは、ディスクの管理ツールなどで調査する必要がある。
仮想ディスクをアンマウントする
仮想ディスクをアンマウントするには、仮想ディスクのファイルをselect vdiskで選択後、detach vdiskでデタッチする。
DISKPART> select vdisk file="c:\vhdfile\newxp.vhd" …仮想ファイルの選択。ここも絶対パスを指定すること |
スクリプトで操作する
diskpartコマンドは、以上のようにインタラクティブに使うほかに、コマンドを記述したファイル(スクリプト・ファイル)を使って、それを自動的に実行させる方法もある。アプリケーションの起動や終了に伴って自動的に仮想ディスクをマウント/アンマウントさせたいといった場面で利用できる。スクリプト・ファイルを利用する場合は、「diskpart /s <スクリプト・ファイル名>」として実行する。
C:\VHDFILE>type diskpart-script.txt …スクリプトの内容 |
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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