Windows 2000 Insider/PC Insider合同特別企画Windows XPの正体
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タスク制御のためのコマンドライン・ユーティリティとしては、以下の2つが新しく用意されている。タスクの一覧表示と強制終了の2つが行える。
■tasklist.exe――タスク一覧の表示
これはシステム内(ローカルだけでなく、リモートのWindowsマシンでも指定可)で稼働しているプロセスの一覧を表示するためのコマンドである。GUIのタスクマネージャなどでもタスクの一覧を表示することはできるが、このコマンドでは、より詳細にタスクの状態を調べたり、リモートのマシンのタスクを調べたりすることもできる。また、ユーザー名や(プロセスに含まれる)実行モジュール名、セッション番号(ターミナルサービスを利用している、各ユーザー単位のセッションを表す番号)、使用メモリ量、(消費した)CPU時間などの条件を指定して、特定のプロセスだけを取り出して出力することができる。例えばタスクジューラと組み合わせれば、一定時間ごとにメモリを多く消費しているプロセスだけを選択して、ログに残すなどの操作が可能だろう。
また/SVCオプションを指定すれば、各プロセス内で実行されているサービスを表示させることもできる。
C:\>tasklist /svc …プロセスとサービスの情報を表示する |
この例ではプロセスに含まれるサービスの一覧を表示させているが、これと“netstat -o”コマンドを組み合わせると、ある特定のTCP/UDPサービスを利用しているプロセスを見つけることができる。
C:\>netstat -na -o …「-na」は一覧の表示、「-o」はプロセスの表示オプション |
このnetstatの結果を見ると、例えばTCPの5000番ポートで待ち受けしているサービスのプロセスIDは「1512」であることが分かる。すると先ほどのtasklistの実行結果から、それは「LmHosts、RemoteRegistry、SSDPSRV、WebClient」サービスを実行しているsvchost.exeというプロセスがオープンしたものであるということが分かる。より詳細に調べたければ、それぞれのサービスを停止/再開させて、netstatの実行結果などと照らし合わせてみればよい。このような情報は、ネットワークのトラブルシューティングやファイアウォールの設定などに役に立つだろう。
■taskkill.exe――タスクの終了
これは指定したプロセスを終了させるためのコマンドである。指定したPID(プロセスID)を持つプロセスを終了させるだけでなく、先ほどのtasklistの場合と同様に、ユーザー名やセッション番号、実行モジュール名、使用メモリ量、(消費した)CPU時間などを組み合わせた条件を指定して、それに合致するプロセスをすべて同時に終了させることもできる。もちろんリモートのホスト上のプロセスも指定することができる。
C:\>taskkill /s server /fi "username
eq hiroy-u" |
ネットワーク関連ユーティリティ
Windows XPのネットワーク関連ツールとしては、新しく以下のgetmacが増えたぐらいで、ほかには目立ったコマンドライン・ツールは追加されていない(IPv6関連ツールは除く)。その分、既存のツールの機能がいくらか強化されているようである。
■getmac.exe――MACアドレスの取得
システムに接続されているネットワーク・カードのMACアドレスを取得するためのツールである。インターフェイス名と物理MACアドレス、トランスポート名などを一覧にして取得、表示することができる。他のコマンドと同様に、リモート・システムのMACアドレスを調べることもできるし、出力をCSV形式にすることもできるので、多数のクライアント・マシンをリモート管理する場合に有用なツールである。ただし、アドレスを取得できる相手のシステムは、Windows NTやWindows 2000、Windows XPだけに限られる(Windows 9x/Me系は不可)。
C:\>getmac /s server01 …リモートのサーバシステムのMACアドレスを表示させる |
INDEX | ||
強化されたコマンドライン・ツール(前編) | ||
強化されたコマンドライン・ツール(中編) | ||
1.ディスク/ファイル関連ツール(1) | ||
2.ディスク/ファイル関連ツール(2) | ||
3.タスク制御ユーティリティ | ||
強化されたコマンドライン・ツール(後編) | ||
4.イベント・ログ/レジストリ関連ツール | ||
5.その他のユーティリティ | ||
「Windows XPの正体」 |
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