FORTRAN (FORmula TRANslator)
【フォートラン】
1957年、米IBM社でJ.Backusらを中心にして開発されたコンパイラ型高級言語。方程式翻訳(FORmula TRANslator)言語として誕生し、算術計算に優れた特性を備えており、その後長年にわたって、計算機科学を始め数多くの科学技術計算の分野で利用された。
さまざまなシステムに移植されるにあたり、言語仕様が独自に拡張されるなど、異なるFOTRAN言語処理系同士での互換性はなかった。これに対し、1965年に国際規格としてISO FORTRANが発表され、日本では1967年にJIS FORTRANが規格化された(通称、FORTRAN66)。その後も、時代のニーズに合った言語仕様の拡張が着々と行われ、特に1982年には大幅な改正が行われた(通称FORTRAN77)。このFORTRAN77は、広く利用されたバージョンで、このバージョンを前提として作成されたFORTRANプログラムは多い。
さらに、国際規格のISO FORTRANは、1991年2月に大幅な機能追加などが実施され(通称Fortran 90)、この時点で言語の表記も「FORTRAN」から「Fortran」に改められた。その後日本では、1994年1月に日本工業規格(JIS)が制定されている。
このFortran90では、配列機能が大幅に拡張され、構造体型やポインタも用意された。また構造化プログラミングにより、文番号やGOTO文を使わずに、読みやすいプログラムが作成することができるようになった。現在ではFORTRAN77の機能はすべて包含しているが、今後の改定では、算術IFや、割り当てGOTOなどは廃止される可能性がある。
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