ミリネジ (metric screw threads)
別名
・メートルネジ (metric screw threads)
各部のサイズがメートル法に基づいて作られているネジ。コンピュータ関係では、ネジ部の直径が3mmで、長さが6mmのものがよく使われている。
ネジにはさまざまなサイズや種類があるが、よく使われるものは標準仕様として規格化され、それが国際規格や、各国ごとの国内規格として普及している。ミリネジは、ISO(国際標準化機構)による「メートル法(SI単位系)」に基づいて規格化されたネジである。正式名称は「メートルネジ」であるが、ミリ単位のサイズのネジが多いので、一般的にはミリネジと呼ばれることが多い。またISO規格に基づいているので、ISOネジ(「イソ・ネジ」と読む)と呼ばれることもある。
ミリネジ(メートルネジ)に関する日本国内規格としては、「JIS B0205 メートル並目ねじ(metric coarse screw threads)」と「JIS B0207 メートル細目ねじ(metric fine screw threads)」の2つがある(JIS:日本工業規格)。この2つはネジ山のピッチ(山と山の間隔)などが異なり、細目の方が並目よりも細かいので、精密な締め付け用途などに向く。
コンピュータ関係では「M3×6mm」という、ネジ部の直径が3mmで長さが6mm、ネジ山のピッチ(間隔)が0.5mmのメートル並目ネジがよく使われている。コンピュータではこれ以外にもいわゆるインチネジが使われることも多いが、ミリネジとは各部のサイズが異なるので、お互いに流用することはできない。ミリネジのネジ穴に無理やりインチネジをねじ込むと、ネジ山がつぶれてしまい、二度とミリネジでネジ止めすることができなくなってしまったり、ネジがまったく引っかからなくなってしまったりする。PC関連では、ミリネジは内蔵のフロッピー・ディスク・ドライブやCD/DVDドライブの取り付けネジとして使われることが多い。
ミリネジ、インチネジ、セルフタッピングネジ これはPCで一般的に使われているネジ。左から順にミリネジ、インチネジ、セルフタッピングネジ。それぞれピッチが異なるので代用することはできない。場所によって使われるネジの種類が違うし、例えばブラケット固定用のネジでも、ケースによってはミリネジだったりインチネジだったりする。ネジ頭部の形状はさまざまだが、ネジの部分の太さやピッチは規格化され、統一されている。ミリネジはネジのピッチが細かく、インチネジはピッチが粗いので、2つ並べると簡単に見分けることができる。区別のために、ISO規格のミリネジには頭部に小さな丸いくぼみ(矢印の先)が付けられることがあるが、何もないミリネジも多い。右側のセルフタッピングネジは最近ではほとんど使われない。 |
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