オブジェクト (object)
別名
・オブジェクト・コード (object code)
・オブジェクト・ファイル (object file)
コンパイラやアセンブラを使用して、ソース・コードを実行可能なマシン語コードに変換する過程で生成される、中間的なコード、もしくはそのようなコードを含むファイルのこと。プログラムを開発する場合は、高級言語やアセンブリ言語で記述されたソース・プログラムをオブジェクト・ファイルの段階にまでコンパイルやアセンブルして準備しておき、最後に、必要なオブジェクト・ファイルやライブラリをすべて結合して(リンクするという)構築する。
あらかじめオブジェクト・ファイルにまで変換して準備しておくことにより、あるソース・プログラムに変更があった場合でもそのファイルだけをコンパイル/アセンブルするだけでよく、すべてのファイルを再コンパイル/アセンブルする必要がなくなる。またよく使われる処理ルーチンのオブジェクトを1つにまとめて用意しておくことにより(これをライブラリという)、開発者は最低限のコンパイル/アセンブル作業でプログラムを作成することができるし、ソース・プログラムがどのような言語で記述されていてもオブジェクト・ファイル・レベルでは相互に呼び出して利用することができるというメリットがある。これにより、多くの開発者で分担して開発作業を進めることができる。
オブジェクト・ファイルには、マシン語コード(のスケルトン)や初期データなどが含まれているが、最終的にメモリ上のどの位置にロードされるかはまだ決まっていないし、ほかのオブジェクト・ファイルやライブラリ中で定義されているサブルーチンやデータ領域に対する参照などの情報も含まれていない。これらの情報は、実行プログラムに必要なオブジェクト・ファイルやライブラリをリンカによってすべて組み合わせてからでないと、その位置を決定することができないからだ。
プログラム開発 プログラムは、さまざまな言語で記述されたソース・コードをコンパイル/アセンブルしてオブジェクトを生成し、それらとライブラリをリンクすることによって生成される。 |
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