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SAN (Storage Area Network)

【サン/エス・エー・エヌ】

最終更新日: 2004/12/02

 LANとは独立した、ストレージ専用のネットワーク環境に大容量ハードディスクやテープドライブのようなバックアップ・デバイスを接続し、複数のサーバでストレージを共有可能にするデータ管理システム。

 ストレージやサーバとの相互接続には、高速なファイバ・チャネルを使用し、これらをファイバ・チャネル・ハブ(FCハブ)またはスイッチング・ハブ(FCスイッチ)によって接続する。比較的小規模なSANなら、低価格なFCハブを使用すればよい。しかし大規模なSANでは、ストレージとサーバ間でのより効率的なデータ転送を可能にするために、FCスイッチを使用するのが一般的だ。またFCスイッチを利用すれば、遠距離(数km〜10km)にあるサーバとストレージをSANで接続できるようになるというメリットもある。

 通常SANは、テラバイト・クラスの大容量ストレージが必要で、かつそこでミッション・クリティカルなデータを運用するような中規模〜大規模システムで採用される。具体的な例としては、電子商取引(EC:Electronic Commerce)やERP(Enterprise Resource Planning:経理、生産、人事など、企業の基幹系情報を処理する統合業務パッケージ)などがある。これらの用途では、ストレージの信頼性や耐障害性、障害復旧性、スケーラビリティなどが強く求められる。SANで必要とされるディスク・システムとFCスイッチなどの価格を総計すると、数百万〜数千万円程度になるが、これらの用途などで大容量ストレージが広く利用されるようになるに従って、SANも広く導入されるようになってきた。また、ディスクの低価格化と大容量ストレージのニーズの拡大から、低価格レンジのSAN製品も増えつつある。

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