Fast ATA (Fast AT Attachment)
【ファスト・エー・ティー・エー】
別名
・FastATA (Fast AT Attachment) 【ファスト・エー・ティー・エー】
最初の公式なIDEの規格であるATA(ATA-1)をもとに、IDEインターフェイスの転送速度を高めたIDEの拡張仕様。1994年にハードディスク ベンダである米Seagate Technology社が提唱した。Enhanced IDEと同様、業界標準(デファクト スタンダード)であって標準化団体による公式な規格ではない。
Fast ATAで拡張されたのは、IDEの転送レートの向上である。ATA-1で定められているIDEインターフェイスの転送方式のうち、PIOではモード0〜2が規定されており、最大4.2Mbytes/sで転送できる。またMultiword DMAではモード0のみが規定されており、こちらも最大4.2Mbytes/sで転送できる。Fast ATAは両方の転送方式を高速化し、PIOではモード3で最大11.1Mbytes/sに、またMultiword DMAではモード1で最大13.3Mbytes/sに向上させた。
Fast ATAで拡張されたのは、高速化された転送方式だけであり、そのほかの機能はATA-1から変わっていない。これは、同時期に提唱されたもう1つのIDE拡張仕様であるEnhanced IDEと異なる点だ。しかし、規定している仕様の範囲は違うものの、Fast ATAとEnhanced IDEには互換性があり、Enhanced IDEはFast ATAの仕様を内包していたともいえる。
Fast ATAの後、ハードディスクの性能向上に合わせて、IDEの転送方式はさらに高速化された。その仕様を定めたのがFast ATA-2である。また、Fast ATAとFast ATA-2の両方とも、高速化された転送方式は、公式な規格であるATA-2に吸収された。
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関連用語
参考リンク
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■米Seagate Technology社のホームページ
製品情報のほか、IDEやSCSI関連の技術情報も掲載されている