I/Oの高速化を目指すIntelとNetChip
2000/8/24
(08/22/00, 7:19 a.m ET) By Mark Hachman, TechWeb
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IntelとNetChip Technologyの両社は8月22日、InfinibandとUSB 2.0の両仕様に関する計画を発表し、両社それぞれがI/Oに関するロードマップを提案する。
今回の発表は、IntelがIntel Developer Forum(IDF:カリフォルニア州サンノゼでIntelが主催する業界イベント)での自社I/O仕様の宣伝の一環になるものと思われる。
サーバ向けI/O仕様のInfinibandとUSB 2.0という2つの業界標準は、業界のサプライヤーで構成される団体によって共同開発されたものだが、どちらもIntelが製造するマイクロプロセッサに、より多くのデータをルーティングするために重要な手法となっている。
Intelは、3種類のInfiniband向け基盤部品を自社開発することを明らかにし、NetChipの方は、次世代USB周辺機器ハードウェアの製造に必要なUSB関連プロセッサを発表する。
Intelでファブリックコンポーネント事業部のゼネラルマネージャを務めるTom Macdonald氏によると、Intelは2001年までに、マイクロプロセッサからInfinibandスイッチとファブリックネットワークにデータを渡すホストチャネルアダプタ、ネットワーク上でのデータのルーティングに必要なスイッチ、そしてInfinibandネットワーク上のほかのデバイスに組み込まれるターゲットチャネルアダプタを開発するという。
Macdonald氏は、「我々は、サーバI/Oの状況を進展させることをかなり以前から保証してきた」と話している。Infinibandリンクは、パケットもしくはコネクションベースのいずれかの手法によって2.5Gbitで動作する。
IBMも6月に、同じく3種類のInifinibandチップを同社の0.18μmプロセスの工場で製造することを明らかにしている。
Macdonald氏はIntel独自の計画に関する重要な点についてのコメントは控えたが、IntelにPCIxを何らかの形でサポートする計画があることだけは明確にした。
133MHzで動作する64bit PCIxバスは、最高速度のインプリメンテーションにおいて1066MBでデータ転送を行うことができ、今日のPCやサーバに一般的に採用されているPCIバスの次世代仕様になるものとみられている。PCIおよびInfinibandの両SIGのメンバーが7月に語ったところによると、彼らは両仕様が補完の関係ではなく競合する関係にあるものと見なされるのを懸念しているという。
Intelはほかにも、サードパーティーによるInfinibandチップの発売を早めるための3つのプログラムを提供している。IntelはInfiniband向けハードウェア開発キットを供給する。
さらに重要なこととして、同社はコアロジックチップセットとInfinibandコネクションとの間のインターフェイスにあたる特定のコンポーネントをライセンスするほか、補完的なソフトウェアインターフェイスも利用できるようにする。
Macdonald氏は、「我々はコアのロジックをライセンスするわけではない」とし、同社はインターフェイスチップの製造をなんども繰り返すのではなく、最初から簡単に開発できるようにしようと試みているのだ、と話している。
NetChipも同様に、最初のUSB 2.0関連チップを22日にIDFで発表するという。
一方、NECはUSB 2.0のホストコントローラを4月半ばに公開するとともに、9月より量産出荷する計画を明らかにしていたが、このことはUSB 2.0対応のPCが予想よりも早く発売される可能性を示唆している。
USB 2.0ではUSBの最大転送レートを、USB 1.1の12Mbitから一気に480Mbitへと引き上げる。
通常、NECが製造する専用の単体チップはコストの問題から、最もハイエンドなPCだけがサポートすることになる。メインストリームの各PCモデルでは、Intelなどのほかのチップセットメーカーがこれをコアロジックに組み込むまで採用を見送られる。
OEM各社が非公式に語ったところによると、IntelのUSB 2.0サポートは第3世代のI/O Hub(2001年5月に出荷が予定されているAlmadorチップセットの一部)の中で実現するだろうという。
しかし、NetChipの「NET2290」のようなチップは、どのUSB周辺機器でも必須のパーツとなる。NetChipは実際に同チップの限定出荷を11月に予定しており、価格は15ドル程度になる模様。
同社の営業マネジャー、David Tu氏によると、同チップには8bit/16bit/32bitのCPUとのインターフェイスが装備されており、同チップをデスクトップPCに組み込むことで、組み込みデバイスでも利用できるようにしているという。
同チップの重要な機能の1つが「ウェイクアップ」機能で、これは新しいデータを受け取ると、自らを完全な動作モードに復帰させるというもの。通常はホストPCが周辺機器をコントロールし、電源のオン/オフを指示しているが、Tu氏によると、この周辺機器が新しいデータを受け取っても、ホストにはそのことを知る手段がないという。
[英文記事]
Intel, NetChip
Push For More I/O Speed
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[ニュース解説] USBの次なる一歩(@IT)
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