モバイル・コマースインフラのASPサービス、バズヒッツより
2001/2/9
昨年11月に日本法人を設立した米バズヒッツ(BuzzHits)では、2月8日、モバイル・コマース(MC)のインフラ提供サービスを開始することを発表した。
米バズヒッツは1999年設立以来、広告・マーケティング中心のモバイルコマースのインフラを提供する会社。米国で展開中の「インパルス・レスポンス」では、通常の販売プロセスが、消費者が興味を持ってから、商品の認知→意思決定→購入のチャンス、そして具体的な商品売買行為であるのに対し、中間にある3ステップを1ステップで行うという。
本国でのサービス提供例としては、ラジオでの宣伝の際、フリーダイヤル番号付きのコマーシャルを流す。興味を持った消費者が携帯電話からダイヤルすると音声自動応答装置(IVR)により、購買や連絡先入力といった行動に誘導するモデルがある。また、ラジオ・TVなど電波上の音を全て認識できるため、「今流れている曲が知りたい」というユーザーのニーズにも対応するという。ユーザーは同社にダイヤルし、ラジオ局/TV局の周波数を入力すれば、その局で現在流れている曲、その前に流れた曲と遡って曲名・歌手名を知らせる。米国ではバーンズアンドノーブルと提携し、その後の「その曲を買う」といったサービスに結び付けているという。
「これまでの広告では、具体的な行動を起こす消費者は5%程度だった。わが社は興味をもった消費者が瞬時に行動を起こすよう企業と消費者の橋渡しをする」とCEOのスティーブ・チャン(Steve
Chan)氏。
日本では市場性の違いから、ラジオが主流の米国とは異なる戦略をとる。当面は、TV、あるいは新聞・雑誌や電車の中吊り広告に同社のマークを刷り込む形を想定しているという。
収益モデルとしては、モバイルコマースのASPとしてプラットフォームの提供や独自システムに付加する形でのアウトソースのほか、顧客データのマーケティング活用や音声自動応答の間の広告収入を予定しているという。まずは試験運用として、2月13日より「バレンタイン特別キャンペーン」実施。その後、第1弾となるCD販売企業およびラジオ広告企業を対象としたラジオでの「インパルス・レスポンス」サービスの提供を6月より開始する。
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