HP、システム統合を実現するEAI市場へ進出
2001/2/27
日本ヒューレット・パッカードはEAIツールベンダー、米シービヨンド・テクノロジー社とソリューションパートナー契約を締結、同社のEAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)製品の提供をコンサルティングベースで行っていくと発表した。
EAIは1999年ごろに登場した手法だが、HPでは、EAIがようやく導入・活用フェーズに入ったと見ている。また、一部の調査機関からは、2001年から2002年にかけてEAI市場は倍々で成長するとの予測が出されている。高い需要の背景には、BtoBという追い風があるようだ。企業がBtoBに対応するシステムを構築する際、部門ごとに点在するアプリケーションの統合は欠かせないからだ。
米シービヨンド社は1989年設立で、アプリケーションの統合(AtoA)を専業としてきたベンダー。製品としては、アプリケーション統合、ビジネスプロセスの運用・統合などを実現する3コンポーネントからなる「eBusiness Integration Suite」を提供している。導入実績は世界で1300社で、3万以上のアプリケーション統合実績を持つ。
今回の提携により、日本HPではシービヨンド社のEAI製品「e*Gate Integrator」を中核に、コンサルティングを通してソリューション事業の展開を図る。
製品の主な特徴としては、ほかのサードパーティ製品との連携を必要としないエンド・ツー・エンドのソリューションである点や、やり取りの際に(N対Nではなく)1カ所経由地を設ける「ハブアンドスポーク」概念を用いることによりボトルネックを排除できる点などがある。拡張性に関しては、1日の処理トランザクション数が10億件程度まで対応するという。
日本HPは自社でも「e*Gate Integrator」を用い業務改革を行っている。同社によれば、導入により、PCの受注処理から出荷まで平均5日かかっていたリードタイムが、2〜3日へ短縮できたという。「EAIツールそのものだけではなく関連アプリケーションも含め、トータルに考える必要がある」と同社ビジネスカスタマ事業統括 業務ITの平栗直人氏は述べている。
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