ペタバイト時代がやって来る

2001/3/1
(02/26/01, 7:02 p.m. ET) By Kim Renay Anderson, TechWeb News

 ストレージ業界にペタバイトの足音が迫っている。ペタバイトとはどの程度の大きさになるのだろう? これはメモリもしくは記憶容量の単位で、1024Tbytes(テラバイト)に相当する。

 かなりの量に思えるだろうか?――でもそれも長くは続かない。ストレージに対する期待やニーズはあまりにも急激に高まりつつある。Yankee Groupの調査によると、現在1年間に1Tbytesのストレージ容量を必要とする会社は、2002年には、同じ容量をわずか30日で消費するという。この調査によれば、2003年には1Tbytesのストレージ容量を消費するのに要する時間はわずか1日で、さらに2004年になると数時間にまで短縮するという。

 Cereva Networksはストレージ容量の爆発的な増大という機会を利用し、そのニッチ市場開拓に期待して、Pbytesクラスのディスクアレイを開発した。この製品はまだ名前が決まっておらず、価格も設定していないが、2001年の6月か7月にはテスト運用を開始する予定だ。Cerevaの広報担当、David Domeshek氏によると、このディスクアレイは、ISPや、そのほかのサービスプロバイダー各社が容易かつ短時間に自社の記憶容量を拡張できるよう支援していくという。「たとえば、ショッピングサイトVictoria's Secretがオンラインショウを開催するとなると、膨大な数の訪問者からのデータ転送要求を処理する能力が必要になる」(Domeshek氏)

 Enterprise Storage Groupのアナリスト、Steve Duplessie氏は、現在は市場規模が小さいが、2〜3年後には少なくとも200社の企業がPbytesクラスのハードディスクを必要とするようになると見ている。「これは市場の中でもハイエンド寄りの非常に専門的な製品なので、当分はニッチ製品のままだろう。今後、Fordのような従来の社屋(モルタル)を構える企業がオンラインに進出し始める。彼らのような企業がオンラインストレージの容量を爆発的に増大させるのだ」(Duplessie氏)

 IDCの調査によると、2004年には、ディスクストレージに対する投資が533億ドルに達するという。この額は1999年の投資額の約2倍だ。だが、Robert Francis Groupのアナリスト、Ed Broderick氏の予想はこれを上回る。同氏は、2001年におけるディスクストレージの売上高を予想する全調査の合計に基づけば、2001年ですでに700億ドル市場になると述べている。「Pbytesクラスのストレージデバイスに対するニーズは3〜5年先になるだろう。だが、一部の企業のストレージ関連予算は管理できない状況と聞く。Fortune 50にランクインする企業の多くは(もしデータセンターにあるストレージを合計すると)すでにPbytesを越えている」(Broderick氏)

 Yankee Groupのアナリスト、William Hurley氏は、CerevaのPbytesクラスのハードディスクは当初、大企業の自社内データセンター向けではなく、iDC向けになるだろうと予想する。しかし、ストレージ機器がもっと「フレンドリー」に(さまざまなネットワークと容易に接続できるように)なれば、大企業の自社内データセンターでも導入が始まるだろうと予想している。

[英文記事]
The Petabyte Is Coming

[関連リンク]
Cereva Networks

[関連記事]
"Storage over Ethernet"が標準化を解決する鍵か? (@ITNews)
EMCのCEO、「時代はコンピューティングから情報管理へ」 (@ITNews)

Copyright(c) 2000 CMP Media Inc. All rights reserved

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)