OMG、新アークテクチャ「MDA」採用を発表
2001/3/23
標準化団体のOMG(Object Management Group)は、3月22日、同組織が提唱する新しい技術体系として「MDA(モデル駆動型アーキテクチャ)」を採用したことを発表した。
OMGは1989年、分散システム環境を目指し米国で設立された国際標準化団体。これまでCORBA(Common ObjectRequest Broker Architecture)やUML(Unified Modeling Language)などを策定しており、会員企業数は約750社。日本では、OMGジャパンとして2000年9月に法人が設立され、情報の提供や広報活動を行っている。
新しいアーキテクチャ「MDA」はModel-Driven Architectureの略で、モデリング主導のシステム開発、ライフサイクル管理を実現するアーキテクチャ。「標準をつくるための標準」とOMGジャパン代表 鎌田博樹氏。これまで相互運用性を目指し活動を行ってきたOMGだが、「CORBAは仕様としてほぼ完成した。これからはCORBAをベースとした展開を図る」と新アーキテクチャ採用の背景を語る。
MDAは、分散アプリケーションやシステムの機能・振るまいに着目するものであり、実装には関与しない。そのため、XMLやSOAPなどの新技術が登場するたびにアプリケーションやシステムのモデルを作りなおす必要がなくなるという。「言語、OS、ミドルウェアなど、将来登場する技術と、既存の技術に対応することが求められている。MDAはシステムのライフサイクル、保守をフルサポートする」と仕様の説明を行ったOMG副会長 技術ディレクターのアンドリュー・ワトソン氏。MDAのメリットとしては、システム統合による投資の保護、あらゆるアプリケーションの統合が実現することなどがあるという。
MDAは、すでに標準化されているUML、MOF(Meta-Object Facility)、XMI(XML Metadata Interchange)といった仕様、ミドルウェアへのマッピングなどを構成技術に持つ。MDAを反映した製品としては、モデリング・ツールとして登場することが予想されるという。
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