「セキュリティは制約ではない。可能性を広げる」とチェック・ポイントCEO
2001/8/2
現在、企業システムが抱える最大の課題の1つがセキュリティ対策だろう。ネットワークは複雑になり、クラッカーの攻撃手法は日々巧妙になり、次々と登場するウイルス……。ネットワークの内と外の境界線があいまいになり、リモートからアクセスするユーザーが増加した。さらにはネットワーク内部で起こる犯罪にも対応しなくてはならない。これまでのセキュリティ対策では対応しきれなくなっているのが現状だ。こんな状況を考慮すると、セキュリティ対策を講じることは、システムに制約を加えることのように感じてしまうかもしれない。
シュエッド氏(左) 「ライバルはシスコ」と言う。今後のフォーカスはワイヤレス環境、中小規模システム、Extranet (右は同社社長 ジェリー・アンガーマン氏) |
それに対し、「セキュリティ対策とはシステムを制約するものではなく、可能性を広げるものでなくてはならない」と語るのは、ファイアウォールやVPNの大手ベンダ、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの創業者で、現在、会長兼CEOのギル・シュエッド(Gil Shwed)氏。創業1993年の同社は、世界で初めてファイアウォールおよびVPNを商用化したベンダ。現在、世界VPN市場のシェアは62%、日本地区では70%以上のシェアを誇る。
同社は8月1日、都内でセキュリティ・セミナーを開催し、セキュリティの次期主力製品「Next Generation」を発表した。
Next Generationは、複雑さを増すセキュリティへの要求に答えるため、開発に3年を費やし、同社が自信を持って市場に投入する製品。ファイアウォールのスループット値は1.5Gbpsを上回り、マルチギガビットのファイアウォールおよびVPNを実現する。
開発の際に重要視したのは、使いやすさ、管理のしやすさ。使いやすさでは、ユーザー・インターフェイスとして「セキュリティ・ダッシュボード」を提供、管理者はセキュリティポリシーの実行や変更によるインパクトを視覚的に把握できる。
「セキュリティ・ダッシュボード」の画面ショット(クリックで拡大) |
管理を容易にするために、「SecureUpdate」機能を搭載、セキュリティ関連のソフトやライセンスの中央管理を実現する。管理者は1つのコンソールから最新の技術を適用でき、システムの整合性をとることができる。その他、統合性や拡張性でも機能強化を図った。
Next Generationの日本語版は2001年9月初旬より提供を開始する。同社では、セミナーや展示会などを通して啓蒙活動を積極的に展開して行く。
(編集局 末岡洋子)
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