「打倒ノキア」、NECと松下が3G携帯端末で提携

2001/8/22

 NECと松下電器産業、松下通信工業の3社は8月21日、第3世代(3G)携帯電話端末分野で技術・製品強化を狙った開発協業を行うことで合意したと発表した。

左から中村邦夫 松下電器産業代表取締役社長、西垣浩司 NEC代表取締役社長

 合意の内容は、以下のとおり。

  1. 端末アーキテクチャの共同規定化やアプリケーションソフトと新端末の共同開発
  2. AV機能などのモバイル融合市場における新端末の共同開発
  3. 新端末の市場投入時の評価試験における協力
  4. 2.5GのGSM/GPRSから3Gも含む必要に応じた製品の相互供給

 3社によれば、今回の提携における開発成果(OSやブラウザなどのアーキテクチャ)は他メーカーにもオープンにし、業界標準(デファクト)を目指すという。

 国内携帯電話端末市場では松下はシェアトップで、NECは2位。松下は画像処理技術などマルチメディア関連技術を、NECはPC技術やソフト開発力を提供し、3G携帯電話端末のハード/ソフトにかかる莫大な開発コストを分担する。

 現在、3G携帯電話端末開発における最大手はフィンランドのノキアで、開発者は1万〜2万人弱と言われている。今回の提携により、8千〜9千人レベルの開発者がそろうことになり、「ノキアにも十分対抗できる」と西垣浩司NEC社長。

 また、今回の提携は海外市場をにらんだものでもあり、3G携帯電話端末市場にいち早く製品を投入する意向だ。

 3社は今後、ソフトウェアの開発のみならず、携帯電話端末に使用するチップセットなどについても統一化の方向で話を進めていく。

[関連リンク]
NECの発表資料
松下電器産業の発表資料
松下通信工業

[関連記事]
ソニーとエリクソン、合弁で世界制覇を目指す (@ITNews)
NEC、CEベースのPocket型PDAを年内投入 (@ITNews)
松下、本体とディスプレイをワイヤレス接続するPCを発売 (@ITNews)

 

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)