テロ事件後、ネットワーク再構築に追われるVerizon
2001/9/14
By Margie Semilof , InternetWeek
Sep 12, 2001 (11:49 AM)
米Verizon Communicationは、ニューヨーク州マンハッタン地区West Streetにある設備センターのネットワーク再構築を急ピッチで進めている。このセンターは、300万本もの専用回線を提供するスイッチング・センターで、同社が所有するスイッチング・センターの中でも大規模なものだ。West Streetは、11日に崩壊した世界貿易センターに隣接している。同社 シニア・ネットワーク幹部 Larry Babbio氏は、「West Street一帯は、世界貿易センターの崩壊を受け、浸水やその他物的な被害を受けている」と語る。
同社は、Broad Streetにも設備センターを持つ。こちらはニューヨーク証券取引所(NYSE)の電話線の約80%を供給する拠点で、臨時の供給能力やサービスはわずかしか備えていない。NYSEでは、残りの20%をWest Streetにある同社の設備から供給している。Verizonでは、Broad Streetの周辺にネットワークを構築しようとしているが、まだ行動が起こせないという。Babbio氏によれば、「インターネットのトラフィックは高いが、通常のスイッチングへ吸収している」という。
Babbio氏によれば、マンハッタン南部は世界最大規模の通信ハブとなっており、同社では、20万回線を顧客に提供するため、19カ所にオフィスを持っていたという。
Verizonでは、11日に起きた非常事態を受けて結成された組織が必要な通信サービスを受けられるようにしていきたいとしている。また、病院施設では、余分にサービスを提供する予定という。
West Streetの施設では、ビルに電源を供給するジェネレータ(発電機)を利用している。施設の中にある装置の多くは塵やすすに覆われており、呼吸をするのも困難だという。Babbio氏は、「事態の大きさを考慮すると、弊社幹部は“運が良かった”と感じている」という。「だが、やるべきことは山のようにある」と同氏は続ける。
ワシントンにあるペンタゴン(米国防省)の施設はほぼ正常に近い状態で機能している。同じくテロの被害にあったペンシルバニア州では、Verizonは臨時回線の追加提供を開始した。
今回の一件で同社は、マンハッタンにある約10カ所のワイヤレス用電話送信設備を失ったが、すでに7カ所の復旧作業が終了したという。
[英文記事]
Verizon Reroutes
Traffic Following WTC Collapse
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