4倍の処理能力向上を実現したARMの新アーキテクチャ

2001/10/20

英ARM社CEO ロビン・サクソビー氏

 英ARM社は10月17日、米サンノゼで開催中の「MICROPROCESSOR FORUM 2001」で、次世代アーキテクチャとなる新ARM v6アーキテクチャを発表した。これに伴い10月19日、都内で同アークテクチャの記者発表会を行った。

 ARM v6アーキテクチャは、ストリーミングや先進のUIなどに対応するために、処理性能の向上を目指した。SIMD(Single Instruction Multiple Date:単一命令複数データ処理)機能を追加することで、マルチメディア向けビデオエンコーダ/デコーダなどの信号処理を最適化した。処理能力は、従来と比べて最大4倍に向上されたという。また、DMAコントローラ機能を含む一時キャッシュメモリを拡張、システムパフォーマンスをトータルで30%向上させた。ARM v6アーキテクチャでは、混在エンディアンをサポートする。これにより、開発者が両方のエンディアンシステムをシームレスに扱えるようになるという。

 ARM v6アーキテクチャは、次世代のARMコアに採用され、2002年に出荷が予定されている。

 発表会の席で、英ARM社CEOのロビン・サクソビー(Robin Saxby)氏は「2001年は、第2四半期ではイメージング関係のロイヤリティが堅調に増加し、第3四半期ではARMベースのBluetoothチップが沖電気から出荷された。また、マイクロソフトのPocket PC 2002はARMアーキテクチャのみの対応となるなど、ARMは組み込み機器の世界での標準となっている」と述べた。

[関連リンク]
英ARMの発表資料(英語)
ARM

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