導入が進むシングル・サインオンで得られるメリット

2002/3/30

 調査会社の米ヤンキーグループによると、シングル・サインオンへの関心が高まっているという。セキュリティのツールと定義されることの多いシングル・サインオンだが、メリットはほかにもあることが明らかになった。

 シングル・サインオンは、1回のサインオンで、さまざまなアプリケーションへのアクセスが可能となる機能。企業システムでもコンシューマでも採用できるアプリケーションだが、同社のアナリストによると、企業システム担当者はシングル・サインオンに関して、間違った認識をしているユーザーが多いという。「シングル・サインオンのアプリケーションは、セキュリティのためのものではない」と、同社 シニアアナリスト Rob Lancaster氏。「実際には、企業の事業運営の効率化、あるいは従業員の生産性にフォーカスしたもの」と同氏は主張している。

 シングル・サインオン機能の導入により、従業員の作業効率が向上するほか、ITサポート関連コスト削減といったメリットが得られるという。同氏はまた、IT投資予算が抑制傾向にある中、ROIの測定が重要になっているという側面からも、シングル・サインオンにスポットが当たっているしている。

 同氏はまた、コンシューマ市場におけるシングル・サインオンに関しては、マイクロソフトのPassportなど大企業が独自の認証技術開発に積極的であることに触れつつ、懐疑的な見解を示している。

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米ヤンキーグループの発表資料

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