J2EE向けに最適化されたデータアクセス製品、データディレクト

2002/6/27

 データディレクト テクノロジーズは6月26日、データコネクティビティの新製品「DataDirect Connect for JDBC J2.2」「DataDirect Connect for ODBC J4.1」を発表した。また、米国本社より社長兼CEOのエドワード・ピーターズ(Edward M. Peters, Jr.)氏が来日、今後の戦略を明らかにした。

米データコネクティビティのエドワード・ピーターズ氏

 同社の前身はインターソルブ。1998年にマイクロフォーカスグループに買収されメラントとなり、2001年、メラントの事業再編により分社化し、データディレクトとして再出発をした(メラントのマイクロフォーカス事業は、同じく分社化したマイクロフォーカスが引き継ぎ、メラントはPVCS事業の専業ベンダとなった)。ピーターズ氏は、インターソルブ時代にデータコネクティビティ分野のゼネラルマネージャを務めた人物でもある。

 インターソルブは、ODBC(Open DataBase Connectivity)では初の商用ドライバを提供したベンダで、ワイヤプロトコルベースの製品を展開している。JDBC(Java DataBase Connectivity)でも、初の商用ドライバを提供し、JDBC-ODBCブリッジの開発を行うなど、「データベース標準開発において業界をリードしてきた」とピーターズ氏は語る。現在、ISVパートナーは250社を数え、ユーザー数は400万人以上を誇る。展開している製品は、ODBC用DataDirect Connect、JDBC用DataDirect Connect、ADO用DataDirect Connect、.NET用DataDirect Connect、DataDirect SequeLinkの5つ。

 今後も、OS、DBに依存せず、ADO、XML、.NETなどの業界標準技術をサポートするという方針は変わらない。今後注目されるWebサービスでは、マイクロソフトとサン・マイクロシステムズなどのプラットフォームベンダと協業し、製品化していくという。

 「現在、顧客の要望は相互運用性。データのキャッシュやマッピング、データの変換・クエリなどのコネクティビティ機能により、相互運用性とパフォーマンスを両立させる」(ピーターズ氏)。この分野にフォーカスしたのが、米国で先日発表した新技術「jXTransformer」。XMLクエリとDBMS SQLドキュメントを自動変換するツールで、コネクティビティ層での相互運用性が実現することになる。同製品は、日本では8月に提供される予定。

 DataDirect Connect for JDBC J2.2は、DB2、Informix、Oracle 9i/8iなどに対応するタイプ4のJDBCドライバ。初のJDBC 3.0仕様をサポートした製品。J2EE向けに最適化されており、クライアント、サーバ、アプリケーションに合わせてチューニングが可能。

 DataDirect Connect for ODBC J4.1は、最新のODBC仕様、ODBCコア、レベル1、2の機能をサポートしており、XMLドライバによりODBCアプリケーションと、表形式および階層形式のデータの接続が可能。データベースのネイティブAPIで通信されるよう設計されており、従来のODBC接続と比較するとパフォーマンスは約5倍向上するという。

 メラント時代、全売上高に占める日本市場の割合は減少した。日本法人の常務取締役に就任した上村譲氏は、「データ接続の需要は伸びている」とし、下がったシェアを挽回する意欲を見せた。

(編集局 末岡洋子)

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