自己修復機能を取り入れた「Notes/Domino 6」は、セキュリティを強調
2002/10/8
日本IBMは、3年半ぶりとなるロータスのグループウェアの最新版「Lotus Notes/Domino 6」と、インスタントメッセージングを実現する「Lotus Sametime 3」を出荷開始すると発表した。Notes/Domino 6はセキュリティ機能が強化されたうえ、自己監視・修復機能などIBMの最新テクノロジが反映されている。Sametimeは、システム管理機能やユーザーインターフェイスの改良が行われた。
日本IBM 常務取締役ソフトウェア事業部長の堀田一芙氏 |
同社常務取締役ソフトウェア事業部長の堀田一芙氏は発表の席で、マイクロソフトがNotes/Dominoユーザーに対してExchange Serverへの乗り換えキャンペーンを行っていることに触れ、「Notes/Dominoでは、以前からのパートナーや対応アプリケーションなどの文化ができており、それが大事。そこで、担当者を(以前はIBMの人間だったものを)ロータス出身者に戻して、組織もロータスをもう一度集め直した感じにした」と、ロータスブランドの体制を見直したことを明らかにした。
堀田氏はNotes/Dominoの大きな特徴の1つであるセキュリティを強調。「セキュアなことが入札の条件である中央省庁や都道府県庁などで、Notes/Dominoは7割のシェアを取っている」(同氏)。堀田氏の知る限り、Notes/Dominoを導入した組織でクラックされた例は1つもない、と胸を張った。
Notes/Domino 6では、ビューのままタイトルを直接編集する機能や、ビューの順番のドラッグ&ドロップによる自由な並び替えといった操作性の向上と、文書管理機能として排他制御の向上や添付ファイルをそのまま編集できる機能、さらに業務の目的別に管理者がポータル画面を設定可能なポータル機能などが強化された。
また、スパムメールを排除する機能や、特定のサイトからの受け取り拒否などの自動化、外部とのやりとりを記録するジャーナル機能なども備えている。また、IBMが推進しているオートノミックコンピューティング(自律型コンピューティング)の機能として、自動的に問題を検出して解決を行う自己修復機能も新たに取り入れられたという。
一方のSametime 3では、Notes/Dominoとのシングル・サインオンや暗号化などのセキュリティ機能のほか、スケジュールを共有するNotes/Dominoとの連携機能なども強化されている。
Notes/Domino 6は10月31日に出荷開始予定。Domino 6は1サーバあたり12万7900円からで、Notes 6は1ユーザーあたり1万100円から。Sametime 3は10月25日出荷開始予定で、1ユーザーライセンスが5500円。プロセッサ単位の、社外からのユーザーによるサーバ使用権が367万6000円。
(編集局 新野淳一)
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