定額サービスで法人市場拡大を狙う新PHS
2003/2/28
DDIポケットは定額で一般インターネットプロバイダ(ISP)の電子メール送受信やWebサイトへのアクセスができる新しいPHSサービス、「Air"H PHONE」を4月上旬に開始すると発表した。PCに接続すれば定額でのインターネットアクセスも可能。DDIポケットはAir"Hで切り開いた法人データ通信市場を、さらに広げる考えだ。
DDIポケットのAir"H PHONE対応PHS。4月上旬に日本無線が発売する |
Air"H PHONEはPOP3/SMTP対応の電子メールソフトとコンパクトHTML対応のインターネットブラウザを搭載。DDIポケットが標準で用意している電子メールアドレスのほかに、ISPや企業で利用している電子メールアドレスを2つまで送受信できる。ISPにはダイヤルアップで接続する。Air"Hの「つなぎ放題コース」(月額5800円)に加入していれば、ISPにダイヤルアップしている際の通信料は課金されない。企業のイントラネットにアクセスして、グループウェアなどを利用する際も通信料はかからない。Air"H PHONEは通常のPHSと同じデザインで、音声通話ももちろん可能。4月上旬に日本無線が対応PHSを2機種発売する。USBケーブルでノートPCに接続すれば、定額料でインターネットアクセスが可能だ。
Air"H PHONEの狙いは法人市場だ。会社に届いた電子メールを外出先で確認したいというビジネスマンを想定。会社に届いた電子メールをすべてPHSに転送したり、ISPにダイヤルアップして電子メールを送受信しても通信料はかからない点をアピールしている。DDIポケットは「Air"H PHONEではビジネスマンの加入が圧倒的に多くなるだろう」と予測する。また、イントラネットを構築している企業に対しては、外出先で電子メールを確認したり、グループウェアにアクセスしてスケジュールをチェックすることなどを提案し、Air"H PHONEを社員に持たせることを勧める。DDIポケットによると、サイボウズ製品など主要なグループウェアはAir"H PHONEへの対応を予定しているという。
DDIポケットの取締役 経営企画本部長 喜久川政樹氏は「DDIポケットのデータ通信ユーザーは1月末で130万人を超えた。特に法人ユーザーが伸びている。モビリティの高さを武器に、さらに法人マーケットを切り開きたい」と述べた。
(垣内郁栄)
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DDIポケットの発表資料
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