ノーベル賞もの!? WebブラウザをP2Pで同期
2004/1/27
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MVP 代表取締役社長 川北潤氏 |
システム開発ベンチャー、MVPは同社が開発したP2Pソフト「シンクロブラウザ」のコンシューマ向けサービスを近く開始すると発表した。シンクロブラウザは2つのPCのWebブラウザをP2P接続し、動作を同期させるツール。ユーザーがWebブラウザを使ってコミュニケーションする利用法のほかに、コールセンターでのサポート業務にも利用できるといい、MVPはサービスプロバイダーなどへの売り込みも始めた。MVP 代表取締役社長 川北潤氏はシンクロブラウザの技術について「ノーベル賞ものだと思っている」と自信をみせている。
シンクロブラウザはユーザーのWebブラウザの動きを、別のユーザーのWebブラウザと同期させるInternet Explorerのプラグインツール。Windows 2000/XPのIE 5.5以上に対応。ユーザーAがあるWebサイトを開くと、ユーザーBのWebブラウザも同じ動きをしてWebサイトを開く。ユーザーAがマウスポインタを動かすと、ユーザーBのディスプレイ上のポインタも移動する。テキストチャットが可能で、ユーザー同士が同じWebサイトの地図を見ながら待ち合わせの場所を決める際などに利用できるとしている。ユーザーBの代わりにユーザーAがWebサイトのフォームに入力する、という使い方もでき、従来のインスタントメッセンジャーなどと比較してより便利な使い方ができるとしている。SSLで保護されたWebサイトではWebブラウザを同期できないようになっている。
MVPはコンシューマユーザーを対象にシンクロブラウザを利用できるサービスを近く始める。シンクロブラウザ自体はMVPのWebサイトで無償ダウンロードできるが、シンクロブラウザでユーザー同士を認識するためのアカウント使用料として月額1500円が必要。ただ、将来的にISPがシンクロブラウザのサービスを開始する際には、月額200〜300円でアカウントを発行できると川北氏はみている。
アカウント同士をP2Pで接続するには専用ルータを利用する。ハードのパフォーマンスにもよるが、ルータ1台当たり1000アカウントを管理できるという。シンクロブラウザのサービスを提供するサービスプロバイダはこの専用ルータを購入する必要がある。価格は300万円から。サービスプロバイダのほかに一般企業もルータを設置して、社内向けにシンクロブラウザのサービスを提供できる。
(編集局 垣内郁栄)
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