どう使う? Webサービス対応ワークフローツール「Advance-Flow」

2004/8/10

 大塚商会は、ワークフローツールの最新版「Advance-Flow4.03」(開発元:OSK)を8月末に出荷開始すると発表した。現行の4.02からマイナーバージョンアップし、申請用インターフェイスをWebサービスに対応させることで、「他社のポータル構築ツールや独自開発のイントラネットに組み込みやすくする」(大塚商会 マーケティング本部 テクニカルプロモーション部 EIPグループ 小倉弘道氏)という。これにより、「“ワークフローツール”という単体のアプリケーションから、ポータル/イントラネットの背面で動くワークフローエンジンとして、バックエンドからのアプローチも可能になる」(小倉氏)のが狙いだ。価格は現行と変わらず、Microsoft SQL Server 2000付きで50ライセンス78万円より。

 Advance-Flowはマイクロソフトの「.NET Framework」に対応したツール。ワークフローエンジンと承認用画面を完全に分離したアーキテクチャのため、承認フローを段階的に電子化できるのが特徴だ。例えば既存のMicrosoft WordやExcelベースの承認書類をハンドリングし、申請フローを本製品で設定すれば、従来、紙で回していた承認ルートを電子メールベースに置き換えることが可能。ちなみに申請フォームに関してはASP.NETやHTMLなどの知識があれば自在に開発・変更できるので、従来の申請書を段階的にWeb化していくことができる。また承認ルートについても、ルールベースで設定・変更できるので、例外処理に柔軟に対応。業務部門単位で承認フローをメンテナンスできる。

 「ワークフローシステムの導入は、承認ルートの設定など社内ルールの取り決めに時間がかかるケースが大半。そのため導入が遅々として進まなかったり、または例外処理用の追加開発などで開発コストがかさむことが多い。本製品では導入後の設定・変更に柔軟に対応できるので、まずシステムを入れてから承認ルールを見直すなどBPR(Business Process Re-engineering)の用途で使うことができる」(OSK ソリューションセンター EIPソリューション課スペシャリスト 立田一氏)。

 同社では基幹系の「Smile α」に対し、本製品とポータル構築ツール「Easy Portal」や文書管理システム「Visual Finder」などを組み合わせ、Webベースの情報系システムを構築できる「eValue」ブランドと位置付けている。現行の4.2でもシングルサインオン機能を強化し、ポータルシステムとの一体化を強化している。

(岩崎史絵)

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大塚商会
OSK

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