国内UNIXサーバ市場の“リーダー”はHP、IDC Japan

2004/9/8

 IDC Japanは9月7日、2003年の国内UNIXサーバ市場ベンダ動向を発表した。それによると、HPがシェア33.1%で首位となった。同様の調査でHPは2001年から3年連続でトップを維持している。IDC Japanによると、国内のUNIXサーバ市場は上位5社で全体の97.4%を占めており、2001年以降、サン・マイクロシステムズだけがシェアを落とし、残りの4社がシェアを伸ばし続けている。

 同市場の上位5社のポジショニングを同社独自の分析ツール「IDCリーダーシップグリッド」で分析すると、HPが機会獲得能力とシェア獲得能力が高い「Leadership」に分類されることが明らかとなった。なお、IBMはシェア獲得能力は高いが、機会獲得能力に課題が残る「Niche」、サン・マイクロシステムズと富士通が、機会獲得能力は高いが、シェア獲得能力に課題がある「Legacy」に分類された、としている。

 シェア獲得能力で最も高い評価となったのもHP。その要因として同社は、販売パートナーの営業力の強さや、メインフレーム製品をラインアップとして持っていないため、販売金額の高いシステムに関わるリソースをUNIXサーバに集中できること、などを挙げている。

 国内UNIXサーバ市場全体の傾向は、2000年下半期をピークに縮小を続けている、と同社は分析している。ユーザーのIT投資の縮小傾向とともに、WindowsやLinuxを搭載した低価格x86サーバに新規システム構築需要が奪われているのがその主な原因だとする。同社 サーバ リサーチアナリストの石井昌英氏は「いかに既存ユーザーの更新需要を獲得していくかがベンダの成功要因となる」とし、「障害回避機能や動的なリソース管理機能など、WindowsやLinuxサーバと比較した場合の(UNIXサーバの)優位性をもっとアピールしていく必要がある」とコメントした。

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IDC Japan

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