[Microsoft Tech・Ed 2004 Yokohama 開催]
MS Tech・Ed 2004のテーマは「ITの複雑性への挑戦」
2004/9/9
米マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデント サーバー&ツール・マーケティング担当 アンドリュー・リーズ氏 |
寸劇の模様 |
9月7日から行われている「Microsoft Tech・Ed 2004 Yokohama」の基調講演のテーマは「複雑化する情報システムへの挑戦」。米マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデント サーバー&ツール・マーケティング担当 アンドリュー・リーズ(Andrew Lees)氏がホストをつとめながら、海外のカンファレンスでよくみかける寸劇形式のプレゼンテーションを展開した。
寸劇はある金融企業を舞台に、事業部門のスタッフ(インフォメーション・ワーカー)とシステム管理者(ITプロフェッショナル)、アプリケーション開発者の3者が、自社システムのさまざまな問題について議論をたたかわせるという形式で進行した。登場人物たちは「システム管理ツールによるコストの削減」や「効率的なセキュリティ管理」「開発環境と運用・管理環境の統合」といった自社情報システムに関する問題点を指摘する。これらは現在、「多くの企業で問題視されているITの実像」(リーズ氏)で、基調講演は、マイクロソフトがこのような問題点を解決するための具体的な製品を用意している……とするシナリオで進んだ。
2004年から2005年にかけて、マイクロソフトがリリースするのはまさに、「能率的なシステム管理ツールによるコストの削減」「効率的なセキュリティ管理」「開発環境と運用・管理環境の統合」というテーマに集約される製品ばかりである。
クライアントPCの情報を一元的に管理し、アプリケーション・ソフトウェアの配布や利用するソフトウェアの稼働状況を調査するというニーズを満たすためにマイクロソフトでは「System Management Server 2003(Service Pack1)」を用意しており、サーバの障害監視や修復を行うために「Microsoft Operations Manager 2005(MOM2005)」をリリースした。リーズ氏はいう。「マイクロソフトでは、これらのツールの導入によって、900万ドルのコストを削減した。サーバ数は25%減少したし、114台あったExchangeメールサーバは38台になった」。
「Windows XP Service Pack2」をリリースした同社にとって、現時点で最も関心の高いセキュリティ対策のトピックは「スパム(迷惑)メール対策」である。「マイクロソフトのメールサーバに届くメールの実に92%がスパムメールだ」とリーズ氏はいう。効果的なスパム対策は企業の情報システム担当者にとっていま最も迅速に解決したい問題だろう。
スパムメールに対する具体的な取り組みとしては、「送信者の確認と目的の証明」「防御機能」「保護フィルタ」という3段階のブロックを通過して初めてクライアントPCにメールが届く仕組みをサーバに搭載した点が挙げられる。「Internet Security and Acceleration Server 2004(ISA Server 2004)」による検疫ネットワーク機能の搭載やExchange Serverへの「インテリジェント・メッセージ・フィルタ」(スパムメールの振り分け機能)の搭載といったトピックも紹介した。「インテリジェント・メッセージ・フィルタ」は同社が運営するhotmailのデータベースを活用し、現在約50万件のスパムメールのパターンを解析している。
そのほか、統合化された開発環境によるシステム運営の効率化を可能にするツールとして、「SQL Server 2005」「Visual Studio 2005」を紹介、「WindowsXP」の次期バージョン「Longhorn(コードネーム)」に至る現段階でリリース済みの新製品を一通り紹介し、複雑化するIT環境の問題を解決する製品群としての強みを改めてアピールした。
(編集局 谷古宇浩司)
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