メイトリックス ワン、PLMを基盤としたコラボレーション

2004/10/8

 メイトリックス ワンは10月6日、同社のPLMソリューションを基盤にしたWebベースのコラボレーション・パッケージ、MatrixOne「グローバル・ナレッジ・ソリューション」を発売すると発表した。Microsoft Officeとのシームレスな統合、強力でセキュアな全文検索機能が特徴。メイトリックス ワンの代表取締役社長 川島伴人氏は「企業内で創造された知識を保護し、価値を最大化するためにコントラクトとトラックすることが求められている」とその存在意義を述べた。

メイトリックス ワン 代表取締役社長 川島伴人氏
  「グローバル・ナレッジ・ソリューション」は、メイトリックスの「MatrixOne Team Central」「MSオフィス・インテグレーション(MSOI)」に、Verity社の「Verity K2 Enterprise(K2E)」とCimmetry Systems社の「AutoVue」をパッケージングしたもの。

 Team Centralは、メイトリックスのMatrix PLMシステム上で動作するアプリケーションで、社内外のチームメンバーに集中管理型の協働作業空間を提供するWebベースのコラボレーション製品。MSOIは、Microsoft OfficeとMatrixシステムを統合するインテグレーション製品で、Microsoft Officeで作成したドキュメントをTeam Centralを介して直接、Matrixシステムへ読み書きを可能にする。

 Verity K2Eは全社レベルの各種情報(ドキュメント)に“検索”“分類”“推奨”のソリューションを提供するICM(インテレクチャルキャピタル・マネジメント)製品。AutoVueはCADデータをはじめとする多数のファイルフォーマットに対応したビューアで作成アプリケーションなしにファイルを高速表示する。

 これらのツールが1つにインテグレートされたグローバル・ナレッジ・ソリューションが提供するネットワーク上の仮想作業空間は、社内外のチームメンバーをアクセス制御機能により集中管理する。登録メンバーはMicrosoft Officeで作成したファイルをシームレスにMatrix PLM Object DBにチェックイン、チェンクアウトすることで情報共有が可能で(Office以外の各種ファイルも格納可能)、データが更新された場合に自動的にメールでチームメンバーに通知する機能、Microsoft Outlookによるメールのやりとりの履歴を管理する機能、レビューや承認のワークフローを定義する機能などもある。

各製品の位置付け

 登録されたファイルは26言語に対応するVerity K2Eでユニバーサルに検索でき、情報探しの手間や社内で似たデータを重複して作成するといった無駄を省くことができる。

 このパッケージがターゲットとするのはグローバルな展開をしている製造業だが、川島社長は「従来、弊社がアクセスする先はエンジニアリング部門が多かったが、PLMでインテグレーションしたデータを必要とする部門は、購買部門やサプライヤのほか、生産技術、経理・人事など広がっている。全社を挙げて、コストダウンや市場投入までのリードタイムを短縮しようという取り組みが進んできている中、前工程の情報を見たいというニーズが強くある。その情報授受はメールなどでのファイル転送が使われ、組織だってできていないというのが現状で、セキュリティや知的財産保護という観点で問題がある」と指摘。同製品の優位性と、他業種へ展開などに意欲を見せた。

 価格は25ユーザーで100万円程度から。初年度1億5000万円の売り上げを目指す。

(編集局 鈴木崇)

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