経営者へ訴求できる製品を初めて入手、コンピュウェア

2004/11/10

 日本コンピュウェアは11月9日、ITガバナンスソフトウェア「Compuware IT Governance by Changepoint」(ITG)と「Changepoint PSA」(PSA)の日本語版を2005年4月に発売すると発表した。約半年後の発売にもかかわらず、すでに金融機関などが導入の意思を見せているという。

 米コンピュウェアは2004年4月にITガバナンスソフト大手であるチェンジポイントを100億円で買収した。今回発表されたITGとPSAは、チェンジポイントの製品をコンピュウェアブランドで販売するものだ。日本コンピュウェア代表取締役梨澤利隆氏は、「当社は従来より管理ツールや開発製品といった、管理者や開発者などのいわゆる“現場の人間”向けの製品のみだった。しかし、ITGによって経営者へ訴求できる製品を手に入れたことになり、当社の大きな変換期といえるだろう」と述べた。

米コンピュウェア ITガバナンス部門エグゼクティブバイスプレジデントのジェリー・スミス氏

 ITGとPSAは業務プロセスを自動化し、プロジェクト管理やコスト管理、顧客管理など、さまざまな業務分野の一元管理を可能にするソフトウェアだ。自社内の業務を可視化できるため、CIOを中心とした経営陣が人員や予算配分の管理、プロセスの効率化などを容易に行えるという。ITGはエンドユーザー企業向け、PSAはITサービス企業向けにそれぞれ最適化されている。

 今回の製品の英語版をすでに日本で導入している外資系製造業の会社では、数十名のコンサルタントが担当会社にかかわった作業時間を、社内・社外問わずに入力した。米コンピュウェア ITガバナンス部門エグゼクティブバイスプレジデントのジェリー・スミス(Gerry Smith)氏によると、この作業により「業界別の人月の見積もり精度が1けた以上向上し、投資家の評価が上がった。その結果、株価向上につながった」としている。

 ITGとPSAについてスミス氏は、「ITガバナンスにおいて最も重要なことは、優先順位を付けることだ。ITGなどを利用することによって、優先順位を付けられるほか、業務全体を可視化できるため、従業員パフォーマンスの監視や品質向上に役立てる」とコメントした。

(編集局 大津心)

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日本コンピュウェアの発表資料

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