ILMの次の段階はメタデータの活用、EMC

2004/12/3

米EMC 社長兼CEOのジョセフ・トゥッチ氏

 米EMCは12月2日、2004年第3四半期決算の売上高が20億3000万ドルとなり、5期連続の増収を達成したと発表した。同社 社長兼CEOのジョセフ・トゥッチ(Joseph M. Tucci)氏は「年間の売上高では対前年比で30%増になると予想している」と語り、業績の好調さをアピールした。トゥッチ氏は業績が好調な要因をストレージ管理ソフトウェア製品におけるライフサイクル管理(ILM)戦略の成功にあると述べた。

 ILM戦略に大きく寄与したのは買収で得た新技術である。ドキュメンタムの「コンテンツ管理」技術やレガート・ソフトウェアの「データのレプリケーションやリカバリによるバックアップ」技術、VMwareの「仮想化」技術がそれにあたる。

 トゥッチ氏は「ILMへの取り組みは果てしない旅路である」という。ドキュメンタム、レガート、VMwareを買収することでILM戦略の技術面での拡充を図ってきたが、同ビジョンの強化のための技術獲得は今後も続く模様である。

 同社のILM戦略をさらに強化するための技術として、例えば、管理者がストレージ中に格納されているデータの「情報」をメタデータとして活用できるような機能が求められているとトゥッチ氏はいう。このような技術は、管理者があらかじめポリシーを設定することでプロセスコントロールの自動化を実現するだろう。「ポリシー設定の機能によって、例えば、一定期間利用されないデータを自動的にほかのストレージに移動させる、というようなことが可能になる」とトゥッチ氏は新機能への意気込みを見せた。

(編集局 富嶋典子)

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