ASP型個人情報管理サービスの「超高度な」セキュリティレベル

2005/3/26

プライブ・シェルター 代表取締役社長 大竹輝明氏

 プライヴ・シェルターは3月25日、秘密情報分散技術を用いたASP型個人情報管理システム「PrivSHELTER」を4月1日に販売すると発表した。暗号化技術をNTTコミュニケーションズが開発し、プライヴ・シェルターと日立ビジネスソリューションがアプリケーションデータベース(APDB)を共同開発した。初期費用は126万円から。月額利用料は31万5000円から。広告代理店や百貨店、人材派遣、医療法人、学校法人、特許事務所など個人情報を扱う幅広い業種に対し、販売していく。初年度の売上目標は3億6000万円。

 同システムで用いられる暗号化技術は、NTTコミュニケーションズが独自に開発した「情報量依存型暗号化技術」である。現在、代表的な暗号化技術として認識されている技術として、共通鍵暗号方式のDESやAES、公開鍵暗号方式のRSAがあるが、これらは計算量依存型と呼ばれている。NTTデータによると「(計算量依存型は)極端にいえば、時間をかければ暗号を解くことができる可能性がある方式」だが、「情報量依存型暗号化技術」は、1つの情報を意味をなさないN個の複数データに分割するという秘密情報分散技術の応用技術であり、複合化に必要な情報の断片がすべて揃わない限り、どれだけの時間をかけても暗号を解くことは不可能とされている技術である。

 同システムは、貸与する専用クライアントPC端末に専用のUSB認証キーを差し込んで利用する個人情報管理システムである。導入にあたっては専用のIP-VPNをひくことが条件となる。このASPサービス自体のセキュリティも、多重のセキュリティが施されている。専用クライアントには電子証明書が埋め込まれており、Webアプリケーションを使用する際には、ログイン認証を受ける必要がある。USB認証キーによるクライアントPC認証に加え、契約法人ごとにURL認証を設定することもできる。

 発売後1年間は個人情報管理とイベント管理サービスを提供するが、その後、メール管理、携帯電話管理、電子ファイル管理、ポイントサービス管理などを追加していく予定。

(@IT 谷古宇浩司)

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