通話が途切れないアクセスポイント、メルーネットワークス
2005/4/7
米メルーネットワークスは4月6日、日本市場のマーケティングと技術サポートを強化するため、3月1日に日本法人を設立したと発表した。同社は、2002年にカルフォルニアのサニーベールに設立された無線LAN機器ベンダだ。
米メルーネットワークス 代表取締役社長 イハブ・アブハキマ氏 |
メルーネットワークスの主要製品は、無線LANシステム「メルーコントローラ」と「メルーアクセスポイント」シリーズ。同社独自の「エアートラフィックコントロール(ATC)」技術によって、アクセスポイントの切り替え時に発生する瞬断時間をゼロにすることに成功したという。
エアートラフィックコントロール技術とは、メルーアクセスポイントのBSSID(Basic Service Set Indentifier)アドレスを同一にすることで、複数のアクセスポイントを同一のものとして仮想化することに成功したという。つまり、実際には複数存在するアクセスポイントを1つのアクセスポイントとして無線機器に認識させることで、アクセスポイント間を移動する際に発生する音声の途切れをなくしたというものだ。
メルーアクセスポイント200 |
また、独自技術「over-the-air」QoSは、メルーアクセスポイントとクライアント間のアップリンク/ダウンリンクとともに、通信セッションのコーデックタイプやRTP送信間隔をダイナミックに検出することにより、帯域保証を提供するという。この技術によって、アクセスポイントを共用するクライアント数や、やりとりするデータ量が急増した場合でも、音声の品質に悪影響をもたらすことなく、音声/データの品質が確保できる。
メルーアクセスポイントが対応するのは、標準的なIEEE802.11a/b/gに準拠する無線IP電話やノートPC、PDA。インターフェイスは10/100BASE-T、給電プロトコルはPoE(IEEE802.3af)に対応している。コントローラ1台とアクセスポイント5台を1セットとしたセット販売台数の目標は300〜500セット。日本では8〜10億円の年間売り上げを目指す。参考価格はメルーアクセスポイントが9万円から、メルーコントローラは210万円から。
(@IT 富嶋典子)
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